内容説明
若き信長と盟友の契りを交わし、乱世の奥州を切り従えるはずだったが……。自らを逆賊の子孫と語り、北方貿易で国を富ませ、戦につぐ戦で羽州(うしゅう)に本格的な戦国大名の名乗りを上げた安東愛季。この男がいたから、羽州の民は生かされた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
18
27安東愛季は信長の野望で知ってはいたけど詳しくは知らないし戦国時代の東北をもっと知りたくて購入しました。安東家は蝦夷の血をひく古い一族でかつては青森の十三湊を支配し栄えたが南部家に奪われ小国となり何とか生き延びていた。家督を継いだ愛季は交易で力を蓄え鉄砲を早くから入手し織田信長と手を結び少しづつ勢力を伸ばして行く。なかなか面白いのに話が一気に進んでしまい残念に感じました。もっと掘り下げて書いてくれたらもっと面白くなったと思う。少し残念2023/03/18
Yukihiro Nishino
9
東北・出羽の戦国武将「安東愛季」の物語。一般的にはマイナーな武将で、私も知らなかったのだが、非常に優秀な武将であったようだ。作者もよくこんな武将に目を付けたものだ。大変よくできた作品で面白かったのだが、もう少しボリュームがあってもよかったのではと思う。2017/07/13
maito/まいと
7
題材はすばらしいが、内容をもう少し盛り込んで欲しかった1冊。特に愛季の成長が中盤以降でいっぺんに進んでしまい唐突な印象が目に付く。最上・南部など周辺大名との関係も掘り下げて欲しかった。交易を通じた先見性やアイヌなどの異民族との交流など、非常に魅力的なコンテンツが詰まっていただけに、もったいない。続編や改訂版でないかなあ。2010/08/29
Ryuji
5
★★★★☆北東北の戦国武将(大名)安東愛季が主人公の作品。これまで戦国武将の小説はかなり読みましたが、その中でも一二を争う位マイナーな人物。内容は非常に良かったのですが、他の方のコメントにもあるとおりストーリー展開が早すぎる。上下巻くらいになってもよいのでもっとじっくりと読みたかった。2013/05/07
BIN
3
秋田の戦国大名、安東愛季を描いた作品。よくぞ、こんなマイナー?な武将を書いてくれたものだと思うのだが、いきなり5年、10年とか経つのでポイントのところしか書かれていない。蝦夷や黒河などの国際交易で財を成し、鉄砲を取り入れるなど先見性に満ちた魅力ある武将でした。2013/04/21