海を渡った柔術と柔道 日本武道のダイナミズム

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海を渡った柔術と柔道 日本武道のダイナミズム

  • 著者名:坂上康博
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 青弓社(2014/07発売)
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  • ISBN:9784787233158

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内容説明

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世界規模で普及している柔道と、いまや総合格闘技に欠かせない柔術は、いつ・どのように世界に飛び出し、各国でどう受け容れられていったのか。イギリス・フランス・ドイツでの柔術・柔道の人気、ロシアのサンボや柔道強国グルジア、アメリカに渡ったヤマトナデシコ、ブラジリアン柔術の秘話などを紹介して、日本武道のダイナミズムを描く。

目次

はじめに 坂上康博

第1章 柔術vs.レスリング――変容する柔術と継承される“Jiu-Jitsu” 薮 耕太郎
 1 「外国人ポリス」の誕生と大統領への柔術指南
 2 日露戦争と「柔術ブーム」
 3 柔術vs.レスリング
 4 柔術から“Jiu-Jitsu” へ

コラム1 海を渡ったヤマトナデシコ――柔道家福田敬子 形の探求とやわらかい文化発信 名久井孝義

第2章 柔術家シャーロック・ホームズ、柔道家セオドア・ルーズベルト――英米における柔術/柔道ブームの位相と身体文化 岡田 桂
 1 イギリスにおける柔術
 2 世紀末イギリスの「身体文化」
 3 イギリスにおける柔術観:柔術⊆「身体文化」
 4 アメリカにおける柔術/柔道
 5 アメリカにおける柔術観:「身体文化」≠柔術?
 6 イギリス・アメリカにおける柔術/柔道ブームの位相と「身体文化」
 7 黄色い禍:身体文化の終焉と柔術

コラム2 ボクシングにも「投げ技」があった? 松井良明

第3章 パリの巴投げ――フランス式柔道への道 高木勇夫
 1 格闘技の系譜
 2 イギリス経由で輸入された柔術
 3 合理性の追求
 4 メトード・カワイシ
 5 国際化への道のり

コラム3 柔道と文化の混淆――パリ郊外の柔道場のフィールドワークから 磯 直樹

第4章 ドイツの柔術・柔道 市場俊之
 1 柔術の普及と変容
 2 柔道の導入
 3 柔道の普及とナチスによる利用――ナチス期の柔道
 4 第二次世界大戦後のドイツ柔道
 5 「ドイツ流」の柔術/柔道

コラム4 柔道発祥の地は本当に日本か 小野勝敏/水野博介
 1 柔術は中国人から伝来か
 2 柔道の起源は韓国か

第5章 ロシアのサンボ――「柔術の理論」 古賀 徹
 1 サンボとはどういう競技か
 2 ユーラシアのバリバー
 3 日本柔道との邂逅
 4 「護身術」としての発展――サンボの名称の意味と柔術の影響

コラム5 知られざる柔道強国グルジア  西森 大
 1 知られざる柔道強国グルジア
 2 グルジア柔道の強さの原点「チダオバ」
 3 もう一つの強さの源、ハングリーさ
 4 ヨーロッパで広がる新しい「JUDO」

第6章 柔術、南米にいたる!――ある柔術家の生涯をたどって 薮 耕太郎
 1 日本からアルゼンチンへ
 2 スポーツクラブと柔術
 3 パラグアイ社会と柔術
 4 異種格闘技試合とその後の福岡の足跡

コラム6 戦後日本、「プロ柔道」誕生――柔道と大衆娯楽 塩見俊一

第7章 還流するJiu-Jitsu――「移民」とブラジリアン柔術 川越和人
 1 ブラジリアン柔術の誕生と発展
 2 日系ブラジル人移民と日本ブラジリアン柔術連盟
 3 日系ブラジル人移民によるブラジリアン柔術活動実践

コラム7 「高専柔道」という異端 大久保英哲

おわりに 坂上康博

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AICHAN

20
図書館本。編著者は一橋大教授。そのためなのだろうが、この本の記述方法は論文調で、出典を示す括弧書きがやたらと多く、ちょっと辟易した。何人かの執筆者が柔術と柔道について書いていて、中には読みやすい文章や面白い話題などがあるものの、その括弧書きによって、すべてが学者先生の研究論文ですと言っているようで、論文調が嫌いな私には読むのに疲れる本だった。一般人が読む本に論文調を持ってくる理由がわからない。2016/05/04

KENTA3939

1
タイトル通りに海外に渡った柔道家・柔術家が現地にどのような影響を与えたのか、その当時の時代背景と重ねながらどのように発展していったのかを論じています。 格闘技の歴史資料としては面白く読めました。2016/03/24

Dai Tanaka

1
柔道・柔術の話なのですが、国際化するという ことが、どういうことなのか考えました。 柔道を普及させた影で、海外に行った柔術家達 を再発見出来る良書です。 歴史としても、地理としても、文化論としても 面白い切口でした。2014/05/13

よしだ まさし

1
 坂上康博編著『海を渡った柔術と柔道』青弓社を読了。  柔道及び柔術がいかにして海外に伝わっていったかを、エリア別に、しかも現地の人々の目線を重視して描いたノンフィクション(というよりも、論文というべきか)。  扱われているエリアは、イギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、ロシア、アルゼンチン、ブラジル。それぞれに交錯しながらも、それぞれの国情にあったスタイルで柔道・柔術が普及している様子は、なかなかに興味深い。  1900年頃にはイギリスで柔術ブームがあり、それが1903年に発表されたシャーロック・ホーム2012/10/30

URI(病気養生

0
アメリカ・イギリス・フランス・ロシア・ドイツ・南米・・・各地に渡った柔道がいかに現地の事情に合わせて受け入れられ発展したかを書いてるが各論でちょっと読みづらい肝。2013/09/07

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