講談社学術文庫<br> 大阪商人

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講談社学術文庫
大阪商人

  • 著者名:宮本又次【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 講談社(2014/11発売)
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  • ISBN:9784062919999

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内容説明

密貿易を組織した毛剃九右衛門〔けづり八右衛門〕、独占的地位で巨利をあげた糸割符商人。江戸城出入りの特権商人尼崎屋は新田開発をし、寒天輸出を一手に担う。廻船により各地物産は、荷受問屋を通して、流通する。秘伝南蛮吹の精銅技術をもとに鉱山開発までした住友家。「天下の町人」となった呉服商。江戸の経済を牛耳っていた商都大阪の活況を描く。(講談社学術文庫)

目次


第一章 天竺徳兵衛と毛剃九右衛門
1 中世末の貿易と御朱印船
2 天竺徳兵衛のこと
3 角倉船と角倉了以
4 鎖国の成立と貿易

第二章 永瀬七郎右衛門と漆屋仁右衛門
1 糸割符の成立と大阪
2 糸割符の盛衰と大阪
3 糸割符の分配方法と大阪
4 大阪の糸割符商人

第三章 五軒問屋加賀屋一統と辻忠右衛門
1 唐物の配給径路
2 舶来品と大阪市場
3 五軒問屋と加賀屋一統
4 岩井文助のこと

第四章 百足屋又右衛門と近江屋長兵衛
1 商業集団地域
2 船場の町名とその景観
3 伏見町について
4 芝川家の家系

第五章 薩摩屋仁兵衛と川端半兵衛
1 大阪の河川と運河
2 新地開発と橋
3 薩摩堀川と薩摩屋仁兵衛
4 薩摩屋仁兵衛の営業と薩摩問屋

第六章 住友政友と蘇我理右衛門
1 住友の歴史と二祖
2 住友政友
3 文殊院の処世訓
4 蘇我理右衛門
第七章 住友友以と友芳
1 住友の成立
2 住友友以
3 住友友信
4 住友友芳

第八章 尼崎屋又右衛門
1 三町人と初期の門閥的特権商人
2 尼崎屋又右衛門の系譜と家柄
3 尼崎屋の新田開発
4 尼崎屋と寒天取締

第九章 寺島藤右衛門と山村与助
1 三町人
2 寺島惣右衛門と瓦職
3 寺島藤右衛門と京都の寺島家
4 その後の寺島藤右衛門家

第十章 升屋平右衛門と升屋小右衛門
1 升屋平右衛門
2 升屋小右衛門
3 升平・升小のあと
4 北船場の景観

第十一章 下村彦右衛門と正太郎
1 呉服師と呉服町について
2 呉服屋について
3 大阪の呉服屋と心斎橋筋
4 高麗橋通りの呉服店、越後屋

参考文献
解説  宮本又郎

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

17
大阪商人列伝といった内容の一冊。1957年に書かれた本がベースのため、どうしても研究が進んでいなかったんだな、と感じてしまうところがある(特に貿易関連)。書き方も列伝を通して大阪商人の成長の法則性や共通点を考察するでもなく、それぞれの豪商のエピソードや経歴について知っていることを注ぎ込んだものになっている。読み物としては面白い一冊ではありますし、個性豊かな商人の具体例が読めて面白い発見もありました(地方ごとで顧客をカバーしているかと思いきや東北にも顧客を持っている商人もいるなど)。2020/12/24

のりたま

1
島之内に生まれ北堀江で育ったという筆者の大阪への愛情が滲み出ている。現在では研究が進んで更新されているものもあったが、それでも基本知識を得るために読んでおくべき名著ではないだろうか。取り上げられた人物の子孫に当たるのが誰であるかや、その人物がどこに住んでいるのか住所まで書いてあって、非常に興味深いのだが、現在ではそういうことは書きにくいと思った。『大阪町人』も読みたいと思った。2024/03/13

akuragitatata

0
著作集で読んだ。大坂の経済史の大家による名著だが、とにかく面白い。2023/03/22

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