内容説明
人間の脳、その主たる機能は、人間に対して事実を隠蔽することにある。それは、《神》を隠すことなのだ……。二〇××年十月某日、沖縄の宮古島レーダーサイトが国籍不明の未確認飛行物体をとらえ、在日米軍は緊急発進(スクランブル)をかけた。接近したF-2戦闘機のパイロットがそこに視認したのは……長い髪と純白な衣をなびかせ、四枚の翼を優雅に波うたせて飛んでいる、巨大な天使の姿だった! 細心の脳科学をもとに、想像力の限界=《神》と切り結ぶ、日本SFの到達点。原稿枚数1100枚の超巨篇!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐久間なす
34
前作は古代文字でしたが、今作は脳科学というアプローチで神に挑む者達の物語でした。 説明不足なところや、長年の神との戦いの決着が明らかになりそうなところでの終わりには物足りないものがありますが、この物語をとにかく書きたいんだという作者の熱い気持ちが伝わってくる文章を読んだら、そんなことはどうでもよくなってしまいました。 SFの凄みをSFの面白さを、改めてこの小説から教えてもらったような気がします。2012/12/14
友和
16
前作とは違い、エンターテイメント感がある骨太SFでした。2015/01/30
えも
15
山田正紀お気に入りSF第5弾■初読。脳科学の成果を駆使して、人類の思考、本能、脳組織の成因を、神の仕掛けた意図として解釈する。想像し得ないものを想像する快感! 神狩りから30年を経て書かれた本書は、もはや続編ではなく、作者がずっと追い続けてきた「神とは何か」の一つの答えなのだろう。■少し休んで、次は「幻象機械」辺りから再開しますか♪2013/09/13
眠る山猫屋
13
再読。正直理解の及ばないところもあった。でも仕方ないよね、相手は神様だもの。理系ではない身としては、かなり色々勉強になった。クオリアとか夢の記憶に関する内分泌液とか。そしてやっぱり熱い、山田正紀先生!2016/04/03
不在証明
10
「神狩り」の神は、今僕たちの想像する形、崇高であり畏怖の対象、原始から続く不変の存在だった。人類も、人類のままで何ができるのか、ちっぽけな武器を手に、泥臭く戦い抜いてやるという気概があった。「神狩り2」でわかったこと、それは、人類のねぐらが地にある限り神に会うことはできないということ。神を見るためには、同じステージに上がらなければならない、その道程に付随したのはいかにもなSF的ガジェット。→2016/02/09
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