内容説明
大きな湖に浮かぶ島に、ルーシーは手漕ぎボートでひそかに渡った。島には夫リカルドの屋敷があり、警備員に守られている。彼女は屋敷にそっと近づき、邸内をうかがった。そこにはルーシーの最愛の息子、まだ赤ん坊のマルコがいる。なんとしても、いとしいわが子に会いたい……。でも、赤ん坊を父親のもとに置き去りにした母親が許されるの?理由があったにしても、リカルドは会わせてくれないだろう。そのとき、わが子をあやす夫の声と姿に接し、切なさのあまり、ルーシーはうっかり物音をたててしまう。「誰だ?」さっきの優しい声とはうって変わった険しい声が響いた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MOMO
1
「ルーシーちゃんは病気なの・・病気なの・・怒っちゃいけない、病気なんだから・・・」と、マントラのように唱えながら読むしかなかったぐらい、しんどかったわ・・・なんせ彼女の言動はこれでもかというくらいヒステリックで自意識過剰の被害妄想なんだもの・・・でもねぇ、病気のことをわかって読むとまたすこーし見かたも変わるかと・・・それでもしんどいには違いないだろうけどさぁ・・・・ 2010/07/31
みろん
1
贅沢三昧の末に子どもを置き去りにして家出した妻と、そんな妻と縁を切ろうとしている夫とのロマンス。「産後うつ」は人に理解されにくい難病。なので理解できなくて苦しんだヒーローに同情する。心神喪失していたからヒロインに罪がない…という現実を受け止めるヒーローはすごいと思う。テーマが難しすぎて、微妙だけど、個人的にはヒロインが卑屈すぎるので同情すべき点があっても好きになれなかった。2010/08/03
ぽむのき
0
★☆☆(シリアス)2010/07/17
Mari
0
★★★☆2010/07/03
グース
0
生後数ヶ月の息子を夫の元へ置き去りにした母親がヒロイン。産後に精神を病んでしまったためなのだが、それを知らない夫であるヒーローの言葉が冷たく厳しい。読んでて心がイタイです。2010/05/24