中公文庫<br> 小説の自由

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中公文庫
小説の自由

  • 著者名:保坂和志【著】
  • 価格 ¥921(本体¥838)
  • 中央公論新社(2012/11発売)
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  • ISBN:9784122053168

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内容説明

小説は、読んでいる時間のなかにしかない。読むたびに、「世界」や「人間」や「私」について、新たな問いをつくりだすもの、それが小説なのだ――。ときに立ち止まり、ときに駆け抜ける、思考の原形としての「生(なま)」の小説論。

目次

第三の領域
私の濃度
視線の運動
表現、現前するもの
私の解体
それは何かではあるが、それが何なのかは知りえない
私に固有でないものが寄り集まって私になる
身体と言語、二つの異なる原理
彼が彼として生きる
病的な想像力でない小説
視覚化されない思考
散文性の極致

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

22
カフカ『城』についての文章を拾い読み。現代小説の面白さというものを知るのにこの人の小説論を参考にしている。この人の実作よりもこの評論エッセイをよく読む。2014/07/26

しゅん

8
アウグスティヌスのところ、何度読んでもよくわからないがちょっと感じるものはあった気もする。2020/07/13

弥勒

6
自分の「小説」に対する態度というか概念というか、ともかくそういったものを確認するためにこの本を読んだ。でも、まあ、この人は本当に西洋の古典文学を絶賛して、日本の文学を批難しているつもりはないのかもしれないが、結構批難されている嫌いがある。西洋と日本の価値観の違いを考慮に入れた上でならまだ納得もできるが、そうではないのでどうなんだろうと思った。しかし、読書に対する姿勢だとか、小説に対する姿勢についての考えが深く書いてあったので全体としては面白く感じた。2015/04/14

5
例えば、僕自身も受けた「国語」の授業で「作者は何を言いたかったのでしょうか?」という設問。◯○字で述べよ(この字数制限ってのも何を根拠に設定されているかまるで分からない)と言われて、答える。正解。えっ、じゃあこの原稿用紙1枚半にも満たない字を作家は書けばいいじゃん。作家は(10代にも書けるような)こんなこと言うために引き伸ばして書いてるの?……というと、そんなことは絶対(と信じたいのだが)ない。それはなんとなく分かるのだが、しかし読んでいる間確かに興奮した小説をいざ読み終えた後、さて何を言えば良いのか→2021/04/18

ゴトウユカコ

4
再読必至。後半になるにつれてアウグスティヌスの作品などを例に文章の思考の動きに沿って高度な思索的な作業が読者側にも求められる。一読で読解することは難しい。それでも、小説とは何か?と思う人は読むと、今書店に並ぶ小説の姿がまた別のものに見えてきておもしろい。世界や社会にある問題や課題やらを理解するためのみ小説(あくまで文芸としての)が存在するなら、それは文字と文字を追って想像して理解した気になるだけで、そういうものであれば早々に視覚的な情報に強い映像にとってかわられるのかもしれないと思ったり。2021/08/29

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