内容説明
たかが本――だがそこに書かれたことは時として大企業を破滅に導き、国家を転覆させることもある。錚々(そうそう)たる依頼人の願いをうけ、世に出れば世界を揺るがしかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法を問わずあらゆる手段を用いて入手する「書物狩人(ル・シャスール)」。歴史の闇に隠されてきたその足跡が今初めて語られる! (講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
65
2011/10/20 Amazonより届く。 2014/7/1〜7/3 メフィスト掲載時に気に入っていた作品。 書物狩人(ルシャスール)と名乗る半井優一。裏の世界で歴史を揺るがす古書を入手することを生業とする魅力的なキャラクター。 連載時に読んだはずだが、結構忘れてしまっている。 古本にまつわる謎を解く、という設定は、ビブリア古書堂シリーズもあるが、こちらが取り扱う謎はスケールが大きく世界史である。 本好き、歴史好きの私にとってはうってつけのシリーズ。次作以降も楽しみである。2014/07/03
財布にジャック
59
この題名に惹かれて読みました。まるで自分のこと言われてるみたいだったので。しかし実際は違って「この世界に存在した本ならば、いかなる手段を用いても手に入れてくれる」のが書物狩人さんなのです。本をめぐる壮大過ぎるドラマが展開されてびっくりでした。ただかなりの本好きや歴史(特に世界史)好きにしかお薦めできない本なので、残念です。2010/07/15
はらぺこ
49
好き。 書物狩人(ル・シヤスール)が依頼された本を手に入れる話。嘘かホンマか分からん歴史とか政治の話が絡んでくるのでオモロかった。漫画の『MASTERキートン』とか『ゼロ』みたいなんに雰囲気が似てる気がした。2014/12/05
papako
33
楽しめませんでした。。。もっと、歴史とか本とかに興味と知識があれば楽しめたのかも。物語に入り込めずに読了。超人的な主人公にかかればどんな本も稀覯本になりそう。2014/01/31
おか
30
古書と言っても歴史に絡む稀覯本を世界を股にかけて顧客の為に探し出し 手に入れる 正しく書物狩人。虚実を絡めて(実の方が多そうだ)それを求める人の謎を紐解いて行く。第一話はJFK暗殺に絡む暗殺者の証拠にもなり得る古書の話第二話は現代のカトリックの教義をもひっくり返しかねない古書第三話はナポレオンの死の真相にも迫るかもしれない古書第四話は中国の「拡張主義」に証拠を与えるかもしれない古書。虚が混じっているとはいえ古書がその時代背景によって 燃やされたり 文章を省略されたりと翻弄されている様が良く判る。2017/01/31