内容説明
米国同時多発テロも、あの大地震も、犠牲者はゼロ!?2001年9月11日、24世紀から「ガーディアン」と名乗るアンドロイドたちがやってきた。圧倒的な技術力を備えた彼らは、世界中の軍事基地を瞬く間に制圧し、歴史を変えていく。しかし彼らの目的は、人類の征服ではなく、「人を不幸から守ること」だった――。ガーディアンのもたらした情報によって、本来の歴史で起こった自然災害、テロ、戦争、大事故などが防げるようになった一方、未来の自分からのメッセージに翻弄され、人生が大きく変わってしまう人も多くいた……。主人公は、45歳のSF作家。10歳年下の妻と5歳の娘とともに幸せに暮らしていたが、事件翌日、美少女アンドロイド「カイラ211」の訪問を受け、AQ(知り合い)に選ばれたことを知る。未来の自分からのメッセージと作品データを、カイラから受け取る主人公。それは、彼の人生に大きな波紋を起こしていく。衝撃と感動の歴史改変小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とら
73
星雲賞受賞作。山本さんにとっては悲願だったんでしょうね(笑)なんとなく選考委員の同情みたいな所はあるかも。でも獲ってもおかしくなかったと思う。未来の自分から書いた小説が送られてきて、自分の気持ちがそのまま書いてあって恥ずかしい!って言っていたけど、それよりよっぽどこの作品の方が赤裸々に書いてある様な気が(笑)フィクションなのはもちろんだけど、実在する人物普通に出てくるから何が何だか!未来からアンドロイドが来る、ってだけでここまで広げられたのはやはり力量だろう。他の山本さんの本も読みたくなった。宣伝しすぎw2013/01/06
chiru
66
未来からやってきたアンドロイドの目的は『人間を災厄から未然に守ること』。 主人公の生きる、あらゆる時間軸に介入し『未来の情報』と引き換えに干渉するSF構造が受け入れずらかったです。 アンドロイドのOSに『人間を傷つけてはいけない』と組み込む、アンドロイドを信用しきれない未来人。 裏付けも保証もないのに人を信用する、不合理な行動原理をもつ不完全な人間。 両者の間の埋まらない溝は、実際のA.I業界でもSF業界でもずっと追求し続けるテーマかも。 メッセージはいいけど、相性が合わない作家さんでした。★2 2018/05/19
りんご
50
2001年。24世紀からアンドロイドがやってきて、世界中の武力を制圧。「我々はヒトと信頼関係を結びたい。戦争、テロを無くしたい。」とオーバーなテクノロジーを見せつけつつ笑顔で迫ってくる。主人公のSF小説家、山本弘のところにもアンドロイドが訪れる。曰く、世界中で選ばれた120万人の元に、こんな感じでアンドロイドが個人的に交流を持つためにやってくるんだと。分岐した未来、2029年の山本弘が2001年の本人にメッセージをくれる。そうか、その分岐ではまだお元気なのですね、とちょっと泣いちゃった。2024/05/10
yumiDON
30
ある日突然現れて、アメリカの同時多発テロを防いだ“ガーディアン”と名乗るアンドロイドの集団。人間を守るため、人間を死の危機から救う為に時をのぼってきた、という彼ら。救世主に見えたガーディアン達だが…。歴史の改変というテーマを真っ向から扱った物語。完璧すぎる慈愛の情をもったアンドロイド達と人間との行き違いなども絡めて書かれてあり、AIを描くのが上手いなあ、と思った。面白いし読みやすくて一気読みでした。2015/09/21
hundredpink
27
この物語は破綻している。だが具体的どこがどう破綻してるかは指摘させない著者の圧倒的筆力に感服。2015/03/20
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