内容説明
侠客・清水次郎長一家に2人の「松吉」がいた。一の子分、「森の石松」こと三州の松吉は美男で博打も喧嘩も強い兄貴分、いっぽう並外れた巨体で「豚松」と呼ばれた三保の松吉は女も博打も苦手な愛嬌者。好対照ながら同じように親と別れ、一家に身を寄せた2人は互いに認め合う。幕末の苛酷な運命が、2人と一家を待ち受けていた──。初夏、青葉のころに吹く「青嵐」のように、東海道を駆け抜けた最後の侠客を描く、傑作時代長編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めだか
10
街道一の大親分、清水の次郎長の最期を看取りに先立った子分たちが彼岸から迎えに来た。森の石松と三保の豚松の二人の在りし日の思い出に・・・。死に際は二人とも安らかではなかったが侠客人生にも清水一家の家族の思い出が、意外にもすがすがしく感じられる。2011/02/14
オタダオ
2
仁義なき戦いの江戸幕末バージョンといったところか。雰囲気はだいぶのほほんとしているが、あぶれ者はぐれ者が意地と仁義をかけて切った張ったする物語。初めて、清水の次郎長って、森の石松、三保の豚松ってこんな人なんだと(もちろんフィクションだが)イメージできた。 全然関係ないが、佐野洋子さんが学生の頃ジロチョーというあだ名で、60過ぎてから偶然見つけた清水の次郎長の浪曲CDを聞いたら面白くてやめられなくなったという話を思い出した。2019/02/02
かおり
1
男気溢れる真っ直ぐな男達の華やかな時代から明治の衰退の様子が豚松・石松の回想でよくわかりました。初代お蝶姐さんの朗らかや人柄で次郎長一家が支えられていたんだなぁと思いました!!2010/05/01
雅
0
時代小説 ちょっと笑える2013/03/20
ぺしみち
0
つまらない2013/10/05