原発とプルトニウム - パンドラの箱を開けてしまった科学者たち

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原発とプルトニウム - パンドラの箱を開けてしまった科学者たち

  • 著者名:常石敬一
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • PHP研究所(2011/05発売)
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  • ISBN:9784569775623
  • NDC分類:539.45

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内容説明

自然状態ではほとんど存在しない猛毒の放射性元素、プルトニウム。原爆の材料として科学者によって人工的にこの世に生み出された。核兵器所有国、ならびにいまは北朝鮮とイランが、この物質、プルトニウムを隠し持っていると疑われているが、じつは、日本も「平和の原子力」=原発の使用済み燃料として、長崎原爆5000発分のプルトニウムを所有している。テロリストにも狙われるプルトニウム。この問題をめぐって、いま日本は、どうしたらいいか、大きな岐路に立っている。いったいどのようにしてプルトニウムは科学者によって作られたのか。自らの好奇心に忠実に真理に迫る科学像から政治や経済、国家の動向に左右される科学へ、科学の性格が大きく変質した20世紀前半の半世紀を、懸命に生きる科学者たちの群像としていきいきと描き出す。そして今日の日本の原発とプルトニウムをめぐる複雑な事情にメスを入れる。

目次

第1章 貪欲と禁欲
第2章 「あり得ない」ことが起きる…
第3章 「あり得ない」ことが起きた!
第4章 失われた元素、プルトニウム
第5章 原爆開発ゴーサイン、好奇心から愛国心・恐怖心
第6章 百万分の一秒を目指して―ロスアラモス
第7章 「原子力平和利用」の時代

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tetuneco

12
簡単に説明しろとかいう前に、自分で勉強するのも大切じゃないかな。2011/04/16

coolflat

5
レントゲンがX線を発見してからマンハッタン計画における原爆開発までの科学者たちの研究の歴史を綴っている。標題の通り、特にプルトニウムに焦点を充てている。歴史を順に追っているので、原爆開発に至るまでのプロセスが分かりやすい。科学者が政治にからめ取られていく有り様も理解できる。なお、プルトニウムが発見される前の1940年に原爆は可能と英国政府に報告したフリティッシュ=バイエルス覚書というのがあるが、原爆の規模もさることながら、残留放射線(内部被曝)の危険性を指摘している。当時から科学者は予見していたのである。2014/06/17

Yam

2
タイトルに原発とついているが、原発の話題は少なく、大半がプルトニウムの発見から利用までの歴史といった本であった。筆者は後書きに科学は知的好奇心の時代から政治情勢を考慮する必要がある時代になったことを書いている。確かに核分裂を発見した時の話を読んでいてワクワクするほど、当時の科学者の好奇心が伝わってきた。しかし、原爆開発の時代になり知的好奇心だけではなし得ない大きな科学の時代となった。当然ながら、前者の時代のほうが健全で研究速度も早かったと思う。すでに日本の大きな科学の権現である再処理工場は動いている。2019/08/07

Akio Kudo

2
★★★★ 少し難しいが、ウラン物質から色んな物質を取り出そうとした科学者でさえ、放射線で犠牲になっている現実には驚く。ここまで犠牲にしてまで何を原発から欲しがるのか。2018/02/02

You

2
中ほどまで読んで初めて気づいたのだが、本当にウランでも原爆の話でもなくプルトニウムに主眼を置いた希有な本であった。原発は単にプルトニウム製造装置と言う見かただったし。2011/09/29

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