内容説明
著者は、50年を超える日本の南極観測史上、唯一無二の「お母さん隊員」(2010年現在)。「和加さん、南極へ行くというのはどうだろうか?」いきなりの軽ーい提案(by研究室のボス)から始まった、ドタバタで、胸キュンな、地球サイズのファミリードラマです。小学生の子ども2人を夫と実父に託し、愛すべき海洋生物の研究に向かう著者。 泣いて笑って元気が出ちゃう、理系女子(中学生から社会人まで)と、それを支える(?)すべての男子に特におすすめのノンフィクションです。
目次
プロローグ 南極観測船「しらせ」出航の日
第一章 ママは南極観測隊員
第二章 流氷を砕いて南の海へ!
第三章 ママのいない大越家
第四章 氷の国はミラクル・ワールド
第五章 もう一度、海へ
エピローグ 「ママは南極へ行った最初のお母さん隊員だけど、
私たちはそんなお母さんを待ってた初めての子どもたちなんだよ」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西澤 隆
3
文庫になっての再読では、ママを南極に行かせない計画を頑張った女の子が大学生になり、涙を飲み込み送り出した男の子がオーストラリアに暮らしたりする後日譚が登場し、あらためて子どもの成長を思う。ちっちゃい頃なんて短い間なのだから「手伝う」とかネボけたこと言ってないで自分のこととして子育てに関わらないとツマんないよ、世のお父さん(笑)。今あらためて読むと、これはまさに「夫婦も親子も家族を作る共同体。コレは誰の仕事とか押しつけあってないでなんとかブン回す日常をどう信頼しあって進めるか」の極限実験の記録でもあるのです2019/04/01