内容説明
〈『マルドゥック・スクランブル』の原点 傑作SFハードボイルド、待望の復刊〉300億の微細な立方体に混断された男。世界連邦保安機構の捜査官パットは、第四次元感応者の少女ラファエルと捜査を開始するが……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いおむ
39
初期作品の改訂版。その後の作品群の片鱗が窺えます。ヒロインの印象が最初から最後まで全体を優しく包んでいるような綺麗な感じの作品。もちろん暴力アクションてんこ盛りですが。この続きが是非読みたくなる良作です。ところどころに入る犬のヘミングウェイの人間臭いしぐさが面白い(^^)2019/01/02
きゅーま
25
<クイーン>を中心とする超次元能力を持つ感応者と従来の人類との間に起こった破滅的な戦乱から17年後の、両者が確執を残しながらも共存している世界が舞台。世界連邦保安機関の捜査官パットはある事件の捜査に感応者の少女ラファエルとその相棒のヘミングウェイとともに乗り出すことになる。短いのにすごくきれいにまとまっていました。そしてきれいにまとまっているだけじゃないのが冲方氏のすごいところ。揺るぎない信念を持って行動するラファエルがちょっと大人び過ぎているきらいもありますがかっこよくて好きです。2012/08/22
歩月るな
24
エンタメの全て、静謐だけど苛烈。面白かった。立場年齢性別色々違うけど共同捜査。二人と一頭、それが活きる残留芳香の設定が好き。犬がいる安心感。面白かった、とはいえ自分は「SF小説の面白さが解らない」人間なのかと序盤を読んでてショックを受けた。読み慣れていないせいかもしれないが、序盤は特にちと読むのに厳しいと感じた。途方も無い距離感を予期させると言うかそういう文章。初期作であるため、加筆訂正で著者自身もイラッと来る箇所もあるようで「冲方くんのアイディア・スケッチ」の様相を呈する。自作見直しに忌憚無い所は流石。2015/01/21
アイゼナハ@灯れ松明の火
24
短いお話なんですが、いっぱいアイデアが詰まってて、しかもちょっと照れ臭くなるくらい初々しい感じ。祈りにも似た未来への希望を感じさせるラストと合わせ、何か貴重なものを読ませてもらった気がしました。2010/03/10
雪守
21
冲方さんがあとがきで触れている通り、マルドゥックシリーズを中心に他作品のモチーフがあらゆる場面に見えるこの本。嫌いになる要素がまるで見えません。短くとも綺麗にまとまっており、混沌とした世界での希望を描き出した物語でした。2012/12/31
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