内容説明
この世界が用意するのは、思考停止のハッピーエンドだ。静かな諦観とともに人生を受け入れ、無為な戦いを放棄する――そんなハッピーエンド、私はいらない。安住を拒み続ける女王が新たに狙いを定めた先は、新宿二丁目ウリセンバーでセックスを売る男の子たち。お金で買った彼らとの関係に、本物の恋愛は生まれるのか? 欲情地獄のさらなる深みに到達した、飽くなき絶望の放浪記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
59
自分という人間を冷静に分析し、読者にいかに自分という人間が愚かかを包み隠さずさらけ出している。凄いと思う反面作者の生き様は、辛い以外の何物でもないと感じた。うまく言い表せないが、作者は決してセックスや買い物やホストに依存しているわけではなく、他の何かに依存して生きているのだろう。本質は頭が良くて真面目な方だからこそ、このような生き方しか出来ないのだろうか?辛くて痛い人生だと感じた。2019/05/20
miri
42
著者のうさぎさんが48歳の時の作品。前半は女がいつまで女の賞味期限を持っているか、色々試行錯誤した体験談。男性を買い、ハプニングバーに行き、SMクラブで吊るされてみる。迷走そのもの(*^^*)セックスカウンセラーを糾弾するところなんて、うさぎさんその通りだよ!と思いました。私はオバサンとなり、女とは違う生き物になったような気持ちよくわかります。面白くて笑っちゃうけれど、自分を笑っているようなものですね。後半は何故自分がこのようなのかという自問自答、自分自身に愛されたいと願う、不可能を願う心。2024/04/17
saga
38
同年代の女性のセックスへの考えが判るのではないかと読んでみた。しかし、自分よりはるかに年下のイケメンにしか性欲を起こせない著者には共感できない。赤裸々な描写や、セックスの最中に相手に問われてオッパイの美容整形を話してしまえば、やっぱり萎えるだろう。著者自身が分析するとおり、自己愛が彼女を苦しみのスパイラルから解放されない原因だろう。女性との性行為を否定し、オナニーのみに耽る男を描いた筒井康隆の短編が頭に浮かんだ。本書のセックス感はあくまで個人の感想ということで……2017/01/31
青蓮
29
性を通して自己を探求している赤裸々なエッセイ。悲痛な「私を愛して!」の叫びが心に突き刺さります。それは私にも彼女が抱える強い自己否定があるから。本書の第8章が全てを物語っていると思う。それにても、ここまで自分の性をストイックに突き詰めていく中村さんが凄い。彼女の考えに共感出来る部分はあるけれど、男に求めれらることが女の全てじゃないよなぁとも思ったりも。全体としてはとても面白かったです。2014/06/27
mari
22
痛い。うさぎ節が冴え渡ればわたるほどどこかがチクチクと痛くなる。痛いけど、カサブタを剥がして血まみれになるのと、うさぎさんの本を読むのはわたしにとっては同じ衝動。2015/02/16
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