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内容説明
箱根駅伝5区「山登りの木下」で名を馳せた金哲彦。早大中村清監督との訣別、在日としての葛藤、ガン闘病、復活のサブスリー、長距離界のカリスマが初めて明かす衝撃の書。すべてのランナー必読!
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走る本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユザキ部長
63
ランナーとしての半生本。特に印象的なのは「脚が痛い事が嬉しい」と。僕自身の体験ですが走り続けると痛い。故障もあるし爪も剥がれる。辛いげど我慢して走り終えた達成感のみある。大腸ガン開腹手術から復帰したゴールドコーストマラソン。お腹が痛いのはもちろん、脚が痛い事が嬉しい!俺は生きている!!走り続けワースト記録5時間40分でゴール。走る事は生きている事。やはりマラソンは人生の縮図だ。2014/06/24
hatayan
43
2010年刊。市民ランナーの伝道師である金哲彦氏の自叙伝。 裕福とはいえない家庭から早稲田に現役合格、劣等感をバネに挑むように練習、箱根駅伝で成果を残した学生時代。在日三世として自分の国籍に決着をつけるため、監督と決別してまで思い悩んだ社会人時代。42歳で大腸ガンに冒され再発に怯えながら術後初めてフルマラソンを完走したときの格別の思い。そして「走ることで死の恐怖に打ち勝ち、走ることで生きる力を証明できた。」と穏やかな境地に至るまで。 これまで著者が出されてきた啓発本にも目を通してみたいと思わせる一冊です。2019/09/02
s-kozy
38
著者は強い人なんですね。体も強いし、それに支えられている気持ちも強い。いや、気持ちの強さが体を支えているのか。長距離走に真剣に向き合うことで人生を切り開いてきた人の半生を振り返った自叙伝。走ることの凄さ、尊さ、楽しさが十分に伝わってきた。走ることの価値が表現されているので、市民ランナーの末席にいる者として背筋が伸びてくる気もする。終盤に出てくる「土地の「気」というようなものはあるのだと思います」という記述にハッとさせられる。マラソンを走る楽しさの一つがここにあるんだ。その土地の気を感じるためにまた走ろう。2014/10/18
B-Beat
31
◎プロコーチである著者の、自叙伝。走りまわって遊んだ小学生の時から高校駅伝、早稲田大学競走部へ入部、中村監督との邂逅、箱根駅伝での活躍、そして国籍を変えてのオリンピック出場打診…在日3世として苦悩する姿に目頭が熱くなる。無名の実業団チームをオリンピック代表を輩出するチームに育て上げ、新しく市民ランナーのためのNPO法人を創設。その矢先の大病。病棟からの生還。その3年後にサブスリーでマラソン完走。巻頭のゴール写真の笑顔がすばらしい。ランニングへの道は長いががんばってみろう。そんな思いが新たになる読後感。2014/09/11
mazda
30
ランスマでおなじみの金さんの自伝。本当に走ることが好きなんだな、と感じる1冊です。大きな病気から復活し、フルマラソンにも挑戦するその熱意に頭が下がります。これからもランスマ見て、楽しくランニング続けたいと思います。2014/02/21