集英社新書<br> 創るセンス 工作の思考

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集英社新書
創るセンス 工作の思考

  • 著者名:森博嗣【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 集英社(2015/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087205312

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内容説明

かつての日本では、多くの少年が何らかの工作をしていた。しかし、技術の発展で社会が便利になり、手を汚して実際にものを作るという習慣は衰退し、既製品を選んだり、コンピュータの画面上で作業することが主になった。このような変化の過程で失われた、大切なものがある。それは、ものを作ったことのない人には、想像さえつかないものかもしれない。「ものを作る体験」でしか学べない創造の領域、視覚的な思考、培われるセンスとは何か。長年、工作を続けている人気作家が、自らの経験を踏まえつつ論じていく。【目次】まえがき/1章 工作少年の時代/2章 最近感じる若者の技術離れ/3章 技術者に要求されるセンス/4章 もの作りのセンスを育てるには/5章 創作のセンスが産み出す価値/あとがき

目次

まえがき
1章 工作少年の時代
2章 最近感じる若者の技術離れ
3章 技術者に要求されるセンス
4章 もの作りのセンスを育てるには
5章 創作のセンスが産み出す価値
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAKAPO

40
珍しく?森先生が危機感を持っているように見える。アナログからデジタルへの転換によって生じたギャップが、技術の神髄や技術の核心的「センス」の伝承を阻み、「何が問題の本質なのか」をつかみ損ねた現場で「どうして上手くいかないのか」という問題が起こっているのだ。「考える工作」のプロセスでしか生まれない「もの作りのセンス」が図面通りに作らされるという労働によって、失われたのだ。工作という行為と共に失われたのは「人間の凄さ」である。「人間の凄さ」は、周囲の人に影響を与え、組織の文化や卓越した技術集団をつくるのだ。2017/06/24

akira

40
新書第3段。 今回のテーマは「工作」。様々な仕事に通じる。 工作未経験の技術者が、図面通りに実物を作ろうとした場合の失敗談。教育の場に、わかっている子とわかっていない子がいることの重要性。優れた完成品を生み出すためにリーダができることとは。切れのある思考で、はっと気付かされる一冊。 よくわからない凄さ。得体のしれない楽しさ。物作りが大事と言うだけでは何も変わらない。 「不足しているのは、工学部で学んだエリートではない。町工場などで働いていて、手作業でそのセンスを生かしているような人たちであろう。」2013/05/21

太田青磁

33
モノを作る、手を動かすことの大切さを教えてくれます。ものを作る体験を通して上達することとは何か。技術のセンス ①うまくいかないのが普通、という悲観 ②トラブルの原因を特定するための試行 ③現場にあるものを利用する応用力 ④最適化を追求する。理系に進もうと考えている学生の方に是非読んでもらいたいです。一度でうまくいくはずがないのが当たり前という考え方ですが、理系で学んできた人間には当然でも、そう考えない人もたくさんいるということに気が付きました。自分自身も趣味として何かを作る習慣を身につけたいと感じます。2012/11/16

いずむ

28
創る。現代、そのセンスはかなり稀少なモノだと思う。ボクの体感では、それは製品や作品というレベルではなく、想像力や能動性といった、もっと根源的なレベルで。与えられるのを待ち、解法より解答を先に欲し、その結果得られるモノの大きさは、与える側の責任。そんな考え方、そんな人がすごく多い。それは会社の同僚を見ていても思うし、ココで沢山のユーザの考え方に触れていても思うコトだ。『本当の楽しさは、自分の内から湧き出るもの、自分で作るもの』なのだ。それがもの創りの、ひいては人生を楽しむセンスの本質であろう、とボクは思う。2013/02/19

犬こ

25
かつての日本では、多くの少年が何らかの工作をしていた。しかし、技術の発展で社会が便利になり、手を汚して実際にものを作るという習慣は衰退し、既製品を選んだり、コンピューターの画面上で作業することが主になった。このような変化の過程で失われた大切なものがある。それは、ものを作ったことのない人には、想像さえつかないのかもしれないφ(..)2016/10/05

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