小学館文庫<br> 大人ドロップ

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小学館文庫
大人ドロップ

  • 著者名:樋口直哉【著】
  • 価格 ¥495(本体¥450)
  • 小学館(2014/03発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094084597

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内容説明

彼女を好きだったのは「彼」だったかもしれない。

彼女と目があった瞬間、脳裏をかすめたのは高校生の頃の蒼い記憶だった――。
あの夏、ぼくは親友のハジメに頼まれて、クラスメートの入江さんと彼のデートをこっそりセッティングした。ところがその作戦が原因で入江さんをひどく怒らせてしまう。
ぼくと入江さんの間には微妙な距離が生まれ、その頃からどういうわけか彼女はよく学校を休むようになっていた。やり場のない気持ちを抱えたまま迎えた夏休みのある日、彼女が学校をやめる、という話をハジメから聞かされる……。
大人でも子供でもなかった頃の、みずみずしい記憶を鮮やかに呼び覚ます青春の物語。
 カバーイラストは浅野いにお氏。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

5 よういち

120
大人の入口に立つ高校生が友人や周囲の人たちとの交流の中で自分を見つめ、大人に向かっている自分と大人になり切れない自分を自覚する夏の1ページを淡々と綴った青春小説。大人になるためのドロップを毎日食べなかったから大人になりきれないのだろうか ◆ぼくは親友のハジメが好きだった入江さんを激怒させてしまった。その後、学校を休みがちになった入江さんが引っ越しするという知らせが届く...◆私もこんなだった気がする。早く社会に出たいという思いはあったが、このままで社会でやっていけるのだろうかという不安だらけだった青い日2020/09/15

エンリケ

27
大人になるってどういう事?どうしたらなれるの?登場人物の四人の高校生はずっと問いかけ続ける。でもその答えは逃げ水の様なもの。多分彼らには一生分からない。早く大人に成りたい。その憧れぶりにはややたじろいでしまう。一体彼らは何から脱皮したかったのだろう。高校時代に考えていた程誰しも大人には成れない。寧ろ未熟さを自覚しながら過ごす方がいい事も有るのだ。登場人物の心象風景の描写はやや舌足らず。そして思わせ振りなまま物語は思い出話から現代に戻る。然程余韻も無く、物足りなさを感じながら読了。ちょっと残念な青春物語。2017/11/27

junkty@灯れ松明の火

26
何歳になっても、まだまだ大人になれていない感覚…私もあります。そもそも大人になるってどういう事なんでしょう?初恋の淡い思い出、急に大人びた同級生、でもまだ子供でいたいと思う気持ち。ごちゃごちゃな思春期の感情や、それでも一歩前へ進まなければならない気持ちがとても共感出来た。私は何時になったら本当の「大人」になれるんだろう…。2011/10/19

コロンブスの卵から孵った雛

14
詩的な雰囲気は好きだが、何を伝えたいのかわからなかった。2024/02/29

Koto

13
浅野いにお氏の表紙に惹かれて。高校生は子供なのか大人なのか、確かに当時私も考えたことがある。その曖昧な立ち位置に不安にも逆に安心したりもしていたなと。三角(四角?)関係、と言えるか分からない恋未満の気持ちを持て余す彼ら。男心はやっぱり理解が難しいと思ったけど、女子含め登場人物一人一人の本心というのが読みとれなかった。それは彼ら自身、自分の気持ちが分かっていないそういうお年頃だったからなのかもしれない。から分かりづらいのはよりリアルなのかも。一つ分かるのは、こういう青っぽさはあの頃だけなのだなぁということ。2013/12/29

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