- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
「世の中はすむと濁るの違いにて、刷毛に毛があり禿に毛が無し」。平安以来、歌詠みも、連歌作者も、俳諧の宗匠も、ことばの動き、その変わり身の様々な相を追求した。「回文」「早口ことば」「しゃれ」「地口」「なぞ」「解きと心」……。百花繚乱の言語遊戯を誇る日本語。ことばの可能性を極限まで発掘しようとする行為としてのことば遊びの歴史を辿る。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かっぱ
2
現代のように種々雑多な遊びが氾濫していては、言葉遊びみたいなレトロなものは廃れる一方かと思うが、こうやって、時代を遡ると、言葉遊びにも様々な種類があって、上は天皇から、下は庶民の子供に至るまで、言葉と戯れることを最上の遊びとして捉えていた時代があったのだなと感心させられた。2011/07/14
ささだい
2
昔の各種の謎や考え物がたくさん紹介されていて興味深かった。ちょっと文章が硬いので読みにくかったが。今も昔もことば遊びは絶えないけれど、その形は様々。昔の人がこんなことば遊びをしていたのか、ということがわかって面白かった。2010/01/01
maqiso
1
回文やなぞなぞは古代から楽しまれており、近世には早口言葉や三段なぞが庶民に普及していた。基本的ななぞなぞから、少し複雑な三段なぞが生まれて流行ったが、技術的にはすぐに行き詰まったというのが面白い。書かれたのが古いのもあるだろうが、分類の難しさや史料の残りにくさが見てとれる。2020/12/17
ptyx
0
★★★2010/09/17
のりたま
0
ことばあそびについて読んでおくべき古典。「尻取文句のことを、漢語では粘頭続尾というらしい。我が国では、文字鎖と古くはいった」、和歌の折句の説明が詳しい、松平楽翁『退閑雑記』で「かけがね」の謎の答えが京大坂江戸で変わることを書いている。2024/03/22