内容説明
熊野古道・伊勢路は、伊勢神宮から熊野三山をめざし三重県内を熊野灘沿いに縦断する道。だがそれは一本道でも、世界遺産に登録され整備が進む古道だけでもなかった。巡礼が通う道、生活の道、徒歩から荷車・人力車が通る時代、軽車輌から大型車大量輸送の時代へと変遷するたびに至便な道が開かれ、幾通りもの道が残された。本書はそんな”もうひとつの古道”を探すために、歴史・伝承を丹念にひもときながら、現地を探索する旅である。
目次
序章 熊野古道・伊勢路といういにしえの街道(熊野三山をめざして 総延長約一三〇キロのいにしえの街道)
第1章 歴史の中の伊勢路(古道変遷 もうひとつの“伊勢路”)
第2章 派生してゆく伊勢路(遷りゆく道筋 歩く道から道路へ “道路”としての新道へ)
第3章 もうひとつの“熊野古道・伊勢路”を探索する(猪ノ鼻水平道 矢ノ川峠越え道 とろとろ坂 古道の煉瓦隧道)
エピローグ 熊野三山への道