内容説明
お前に俺の孤独がわかるか―。
織田信長とその長男・信忠の知られざる葛藤。
父と子、家族の視点から天下統一を目指す
織田家の興亡を描く戦国歴史小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
8
なんとも奇妙な信長像です。と同時に、なんと魅力的な文章なんだろう。こんな醒めた時代小説もあったのですね。描かれるのは、これほど人間を信じない信長がいただろうか、という信長像とともに、それを囲むクールな人々。クールと言えば、代表格は美濃の方。諱は不明。農姫という名も、帰蝶という名も、後世の創作らしい。明智光秀との血縁関係なども、根拠の薄い推定。だから、という訳ではないが、作者は思いきりこの人物を大きくしました。人間を信じない苛烈で冷酷な信長を、ふわっと包みこむ、度量の大きな不思議な人物として。面白い。2010/02/23
こまったまこ
5
面白かったです。すごく人間臭い信長で驚きました。信長と息子たちの話です。父親失格な信長がデキのいい息子(信忠)にイライラしたり嫉妬したり誇らしく思ったり、でも愛情を示すわけでもなく役に立つか立たないかで相手を見極める姿がとても人間臭く、今まで読んだことのない信長像でかなり新鮮な驚きを覚えました。濃姫に愚痴をこぼしたり、農家の台所で自分で鍋の中身をよそったり、そういう人間味のあるシーンがたくさんあって楽しく読めました。家康秀吉、光秀の人間像が従来のものと違って面白かったです。2010/04/15
ハッチ
4
★★★★☆信長の長男、信忠まで掘り下げた小説はなかなかないと思う。読みやすいく、手軽に読める。2014/07/20
駒場
4
メインテーマは「子が父を超える」というところだったんだと思う。サブとして「信長の孤独」かな。信長の影に隠れてしまっている感のある信忠をここまでの人物に描いているのは珍しいのではないだろうか。信長も非常に人間くさくていい。本筋とは外れるが、明智光秀の設定が凄く好きだった2010/09/01
ハシヒロ
4
あまりにヘタレな信長さんと優秀すぎる信忠君。というか、信忠って過小評価されてるよね。2010/08/11
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