新潮新書<br> 日本辺境論

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新潮新書
日本辺境論

  • 著者名:内田樹【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 特価 ¥462(本体¥420)
  • 新潮社(2011/10発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784106103360

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内容説明

日本人とは辺境人である――「日本人とは何ものか」という大きな問いに、著者は正面から答える。常にどこかに「世界の中心」を必要とする辺境の民、それが日本人なのだ、と。日露戦争から太平洋戦争までは、辺境人が自らの特性を忘れた特異な時期だった。丸山眞男、澤庵、武士道から水戸黄門、養老孟司、マンガまで、多様なテーマを自在に扱いつつ日本を論じる。読み出したら止らない、日本論の金字塔、ここに誕生。

目次

1 日本人は辺境人である(「大きな物語」が消えてしまった;日本人はきょろきょろする ほか)
2 辺境人の「学び」は効率がいい(「アメリカの司馬遼太郎」;君が代と日の丸の根拠 ほか)
3 「機」の思想(どこか遠くにあるはずの叡智;極楽でも地獄でもよい ほか)
4 辺境人は日本語と共に(「ぼく」がなぜこの本を書けなかったのか;「もしもし」が伝わること ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

275
2010年新書大賞受賞。日本人が漠然と持つ「自分たちはどこか文化的に劣っているのでは」という心のかげのような 部分をうまく解き明かして くれる。 日本人としてどうある べきかではなく、まわりを キョロキョロ見渡して、 外の国が○○だから、日本も○○しなければ、という発想はどこからくる のだろうか? 「中華」と対をなす「辺境」…本書は辺境の国である 日本の特徴を改めて読者に 認知させ、日本の在り方に ついて再認識させてくれる 本である。2015/08/13

mitei

148
日本人の性質は辺境つまり自分たちが世界の果てにいるという意識からきているというのが本書の主張。たしかにと納得するものがあった。2011/07/15

みゃーこ

142
個人としても全体としても主体の不在、確固たるアイデンティティを持たない。「長いものに巻かれる」「郷に入っては郷に従う」『日和見思想」そして昨今流行りの「空気」の概念。自分を説明する語を持たないオリジナルがない「日本語」の歴史など読んでいくうちに「日本」というこの国の特徴がそのまま私個人に読みかえることができることはとりもなおさず「日本の辺境性を物語る面白い展開だった。なぜ辺境民なのか?の経緯をたどるにつけ「学ぶ」という姿勢に着眼。日本人特有の処世術「学び」の姿勢こそがナショナルアイデンティティであると思う2012/11/17

新地学@児童書病発動中

109
日本は、地理的にも思想的にも、辺境であることを論じた書。だからいつも「きょろきょろ」している。日本人にとっての学びの重要性を説いている、Ⅱが刺激的で面白かった。固定化された思想を持たないので、常に外から入ってくる思想や宗教を学んでいく必要がある。これは的を得た考えだと思う。日本人の素晴らしさの一つである宗教的な寛容さにも、つながっているはずだ。Ⅲの「機の思想」も刺激的な論考で、武道とレヴィ=ストロースを結び付ける内容に感心した。世界の中心にいない日本人は、世界に常に開かれた心を持てる民族でもあるのだ。2017/03/12

うりぼう

109
「渾然たる一如一体の和」で長いものに巻かれ、「きょろきょろと外来思想」に走り、足元の地域でなく、他の地域での成功事例を曳きたがり、「日本ノ新生ニサキガケテ散ル」想いを身体化できず、その場に流される私。常に距離感を意識し、上下関係の差し手争いに終始しする。私は辺境人の典型であり、そんな自分が好き。日本の「学び」の型にあこがれ、中村文昭氏を敬愛し、体育会系であろうとする。遅れているから「道」を歩み、「天下無敵」は敵を作らないこと、万物との一体化。日本語の並行処理が、マンガを産み、漢字を呪術化し、ユダヤに通ず。2010/06/11

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