内容説明
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輸入物のロックからジャパニーズロックへと反体制の旗印として浸透していく過程、海外アーティストへの熱狂、ライブハウスの誕生、ロック・フェスの定番化、バンドブーム、ロックが語る言葉など、黎明期の異様な盛り上がりから生活の一部になるまで、社会現象をも巻き起こしたロックの変遷と熱の源を問い直す。
目次
はじめに 井上貴子
第1章 熱さの根源としての「ロックする身体」――ウッドストックからJ―ROCKまで 井上貴子
1 ロックは死に続ける
2 日本でロックはこうして熱くなった
3 「ロックする身体」の獲得との格闘
4 形から入るロックもありだった
5 剥ぎ取られたロックの身体性
第2章 世界と日本のロックの始まり 佐藤良明
1 先に行ってしまったアメリカ──ロックンロール第一波
2 ロックを薄めた溶液を飲む
3 ビートルズとヴェンチャーズ
4 スパイダース、ブルー・コメッツ、りきみ&ブルース
5 サイケな風景──グループ・サウンズの虚実
6 グルーヴの深化
第3章 日本が体験したロックのリアリティ――現場から捉えたライブ・シーンの変遷 増渕英紀
1 日本のロックの序章
2 日本語のロック表現
3 頭脳警察の登場と新時代
4 ライブハウスの登場
5 ライブハウスの多様化、個性化
6 ロック・フェスの時代
7 ローカル・ロックの台頭
8 アマチュア・ロック・コンテストとロックのメジャー化
第4章 ロック・キーボードの進化と変化 難波弘之
1 電気・電子鍵盤楽器の開発
2 録音技術の発達
3 ロック・キーボードにおけるビートルズの功績
4 日本のロック前史としてのGSの功績
5 プログレッシヴ・ロックのキーボード・プレイヤーたち
6 七〇年代日本のロックのキーボード・プレイヤーたち
7 キーボード・ブームの到来
第5章 パンクの精神性と地域性 南田勝也
1 ポピュラー音楽の本流
2 東京のパンクロック
3 地方のパンク
第6章 ロック少女は王子様の夢を見たか――「ビッグ・イン・ジャパン」と呼ばれたバンドたち 室田尚子
1 クイーン――「ロック少女」を生み出した貴公子たち
2 チープ・トリック――『at武道館』を世界に広めたバンド
3 ジャパン――「ロック少女」の熱狂の頂点
おわりに 井上貴子