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内容説明
日本語が言語として論理的にできていないという指摘は、本当だろうか。実は、「だと思います」――あなたが使う、こんな曖昧(あいまい)な言葉遣いが論理力をダメにするのだ!物理学者として世界で活躍してきた著者が、日本語のすぐれた性質を見直しながら、本当の論理力を身につけるために必要なことは何かを説く、目からウロコの1冊!
目次
第1章 「思う」が破壊した日本人の論理力
第2章 ディベートが生まれない知的風土
第3章 日本語のすぐれた性格を見直す
第4章 日本人の非論理的な思考を直すには
第5章 すぐれた文章から学ぶ論理力
第6章 ことばが文化を育む
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トナク
2
「思う」の使い方には今後注意します。2021/05/26
藤岡 優
2
結論としては「どんな言語も不完全なところがあって、結局のところは使い方次第だ」というところで大体まとまっている。後、「思う」は多義的で曖昧だから日本人の論理的思考を破壊したと主張されている。「思う」という語が必ずしも論理的思考に致命的な欠陥をもたらすのかどうかはよくわからないが、自分がどういう用法で「思う」を使っているのかを分類して整理しておくことは価値があるだろう。そのための手段として本書で言及されているように英語などの他の言語と「思う」の意味を比較して見ていくのが有用だろう。2014/06/08
templecity
1
漢字と助詞を組み合わせた日本語は飛鳥時代にできたが、非常に優れた言語である。ただ使い方が正しくないと論理的にならない。そのような訓練が必要。「思う」という言葉は使い方は要注意。日本語はあいまいなままの良さもあるが、外国人との付き合いでは、このような考え方は通用しない。日本語自体は優れた言語の1つでもあることから、論理的に話すことが大切である。 2015/10/07
TSUBAKI Shin-ya
1
4章までは理性的に話が進む。「思う」について思うところがある、という主張は少々くどいとも感じるが。ただ、個人的には最終章がいただけない。感傷的な日本語礼賛だが、それまでの論旨と衝突している。「私がしばしば試みることは、作った文について、それをすぐに英文に書き換えられるかどうか、試してみることである」のに「私たち一人ひとりは、母語を正しく論理的かつ客観的に、そのうえで説得力を持って使えるように、努力を重ねながら学んでいかなければならない」のは、英語を基準に日本語を再構築するということ?2011/03/16
hiro
1
「思う」というのがthinkと1対1じゃないというのは自分で英訳するときには気をつけていましたが、13種類もあったとは2009/11/03