内容説明
大学を出たが就職の決まらない一馬。姉に呼ばれてパリに渡り、ふとしたことから三つ星レストランでキノコの管理を任される。ある日オーナーから、店の名物料理に使う「マルコ」という日本原産のキノコの買い付けを命じられた。パリではこの店だけで食べられる極上のものだ。早速日本に飛んだ一馬だったが、思いもよらない事実を知ることに――。魅惑のキノコをめぐる、奇想天外な物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
340
栗田有起氏の作品は『オテル モル』、『お縫子テルミー』に続いて3作目だが、他の2作がそれぞれに完成度はともかく意欲作であったのに対して、本作はなんだかお座なりな感が拭えない。設定があまりにも安直であるし、キノコの探索を巡る展開もまたご都合主義的である。さらに言えば、表現を含めて構想そのものが通俗的であり過ぎる。ファンタジックかといえば、残念ながらそうではない。それではシュールな世界かといえば、これまた残念ながらそうでもない。なんだか先行きが不安だ。次なる飛躍に期待したい。2018/10/11
はらぺこ
58
これ何ですか? 「神様のレシピ」とか「神様のご都合主義」みたいに言い表す方法は無いかなぁ?キノコやから「神様の菌糸(胞子?)」かなぁ。 やっぱタイトルはマルコよりマリオでしょ。自分と同じ背丈の動くキノコを追いかけて生のまま一気食いする程好きやねんもん。マリオやったら絶対このキノコも一気食いする筈やもん。 2011/12/28
coco夏ko10角
29
キノコをめぐるキノコでキノコな物語。最後数ページで「おっと…」と。確かにおとぎ話っぽい、これ実はブラックだよね?の具合が特に。2016/10/13
ちょん
23
何とも言えないキノコ本。地元名古屋がちょっぴり舞台だったり、大好きなキノコに纏わるお話。半分くらいまでは真面目に読んでいましたが、途中から読者を置いて物語が加速して取り残されました、でも嫌な感じは無い(笑)あー私もこの物語に出てくるキノコ(マルコ)食べてみたいなぁ🍄2022/12/30
こっぺ
13
舞台はパリ?キノコの世話してたと思ったら、日本に幻のキノコ「マルコ」の買い出しに行くことに、ってことで帰国。しかしル・コント・ブルーでの同僚のエピソードは可愛くて好き。メガネのヒビのギヨーム。女性のサインを集めるピコリ。帰国後、父親たちをめぐる冒険?とキノコとの相性。キテレツだが、面白い。私はキノコ(椎茸)が苦手です。2012/07/18