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内容説明
日本は100年以上存続する企業が2万弱もある世界に冠たる老舗大国。その強さの秘密を、誰よりも企業を見続けてきた企業調査のプロが、財務、人事、歴史、社訓など、あらゆる角度から徹底分析。恐慌、災害、戦災を生き抜き優良企業となる条件を豊富なデータと取材で明らかにする。
目次
第１章 戦災、震災、恐慌を生き抜いた老舗の社是、社訓
第２章 老舗とは何か
第３章 老舗は一日にして成らず―１２社の肖像
第４章 老舗の財務を分析する
第５章 老舗が倒れるとき
第６章 変わる老舗、新しい老舗
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
犬こ
26
百年間、企業があり続けるというのはいかにスゴイことかが知れる本です。かつての戦争、震災で消えた老舗もあまたで地理的影響も多く、京都、島根等は残りやすかった経緯。逆にそれら屈強を乗り越え、時代の変化に順応している老舗も残り続けています。どこかの老舗社長が言っていましたが、「戦時中を想えば、今の不況などは何とでもなる」は染み入りました。2016/12/09
星落秋風五丈原
6
100年以上の歴史を持つ日本の老舗企業のデータ分析と個別取材を行った結果をまとめたもの。帝国データバンクの資料館・産業調査部が編集しているだけあって、類書に比べて様々なデータが豊富で、多角的な方向からの傾向分析が試みられているのが特徴。 「伝統は守るものではなく、日々新たに作り出すものだ」。 巻末についている「老舗の創業年表」というのも、関が原の合戦といった日本史の主な出来事と併記されていて、さりげなく興味深かった。2009/10/14
バーベナ
4
金剛組から始まる巻末の一覧が面白い。100年どころか400年以上続く企業からずらりと並んでいる。戦争、オーナーの死、天災など、不況以外の危機も乗り越えてきた証。土地や株式などの資産があることで、本業が不調の時代も品質を落とさずに、商いを続けることができる。このあたりは経営者の矜持だわ。だから老舗への信頼があるのだな。2016/04/12
masa
3
帝国データバンクが所有しているデータに基づく老舗企業の特徴分析。ただ、いろいろ分析はされているものの、一般的な分析にとどまっている部分が多いことと、最終的には運に左右される部分が大きいのでは？という印象。いずれにしても伝統は維持しつつ、環境の変化に対して柔軟に適応していく姿勢が重要。旅館業や醸造業など、日本に老舗企業が多いこともあらためて知った事実。2016/04/19
Hiroki Nishizumi
3
「老舗」のカタログ。大事なことは信、真、継、心、真、、、社風は和、信、誠、真、心、、、とのこと。内容に意外性はなかったが割と面白く読めた。特に、”ピンチのときの不思議な力”の章「いつも苦しい時になぜか誰かが手を差しのべてくれました。商売を運で片付けてはいけないが、『徳』があったのだと思う」「その時々に、助けてくれる人が出現する」のあたりが最も心に響いた。2012/09/24
