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内容説明
無理やり引きずり込まれた検察の世界で目にしたものは、刑事司法の「正義」を独占してきた検察が社会・経済の構造変革から大きく立ち後れている姿だった。政治資金問題、被害者・遺族との関係、裁判員制度、検察審査会議決による起訴強制などで大きく揺れ動く「検察の正義」を問い直す。異色の検察OBによる渾身の書。
目次
序章 私にとって検察とは
第1章 私が見てきた検察
第2章 日本的刑事司法の構造と検察
第3章 経済検察への展開と「迷走」
第4章 政治資金捜査の行きづまり
第5章 揺らぐ「検察の正義」
終章 「長崎の奇跡」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
108
法正義が守られているのかをチェックする機関である検察も時代によって変わるんだなと感じた。著者の検察の裏話も面白く読めた。2014/01/15
k5
65
シリーズ悪役の変遷。今年はだいぶ主役を張った検察の正義について、2009年に問うた新書です。著者自身が十数年間検事の実務をしてきたこともあって、前半は相当な読み応えだったのですが、後半の政治のところちょっともやっとしたかも。この時点ではそうだったのかも知れないですが、国策捜査は「ない」と言い切ってますしね。前半の経済事件やるにあたって検事の会計リテラシーがない、というような指摘の方が掴みやすかったな。2020/10/11
ゲオルギオ・ハーン
26
東京地検特捜部や長崎地検、法務省総合研究所に所属し経験・知識ともに豊かな著者による昨今(2009年当時)の検察の苦悩を分析した一冊。戦後の頃は「刑事事件は『検察の正義』によって適切に処理されている」ということが暗黙の了解として通用していた。しかし、犯罪が複雑化し、SNSでも情報が出るなどして情報統制が思うようにいかなくなると『検察の正義』に疑問が持たれるようになる。検察は経済事件や政治資金事件を扱い、威信を取り戻そうとするが竜頭蛇尾のような結末で疑問をさらに強める結果となることが目立つようになった。2024/08/18
luther0801
9
美濃加茂市長贈賄事件の市長側の弁護士の著書。「元」検察官なので、一方的な見方であることは斟酌しても、読み応えのある本。そもそも、検察官を指向する方は、超難関の試験をくぐり抜け、かつ、正義感に溢れた秀才ばかりだと思う。そんな組織さえ歪ませてしまうのは、ひとえに評価方法の問題だろう。長崎地検時代の話は生々しく、読み甲斐があった。まさに、「最強の捜査軍団」と言うにふさわしい集団だったと思う。「長崎から日本を変える」「真の法治国家を目指す」という随筆の、読者からの感想は、さぞかし著者の励みになったと思います。2015/02/27
忽那惟次郎8世
8
2024年12月20日 法務省が来春から再審制度の法改正について議論を始めるとの報道があった。 「日本の刑事司法の正義を検察が独占してきた」構図が変わりつつある。 従来は社会の外縁部で起こっていた非日常的な犯罪が今日では一般社会や経済の中で発生するようになってきている、また犯罪被害者基本法の制定により被害者が刑事訴訟に参加することとなった、2009年の改正検察審査会法など 今まで正義を独占していた検察の構図が大きく変わってきた。 この本は2009年に発行されているので まさにその大変革期の頃に描かれている2024/12/26




