小学館文庫<br> 雪の花(小学館文庫)

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小学館文庫
雪の花(小学館文庫)

  • 著者名:秋吉理香子【著】
  • 価格 ¥495(本体¥450)
  • 小学館(2014/10発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094084313

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内容説明

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列車に飛び乗り、上京して40年。何もかもが夢のようにうまくいっていたバブル期の輝かしい栄光は過去のものとなり、経済的な困窮に陥った夫婦が、死を覚悟して帰郷する。人気のない故郷。真っ白な雪に埋もれた母校でふたりが見つけた希望とは?バブル崩壊、不景気、リストラ、経費削減など、社会の大きな流れの中で人生を左右される人々の苦悩の日々と切なさを描き、第3回ヤフー・ジャパン文学賞を受賞し、ドラマ化された表題作を収録。離婚で離ればなれになった親子の絆や仮面夫婦の成れの果てを綴った作品など、涙を誘うヒューマン・ノベル四篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

216
『暗黒女子』『聖母』の秋吉さん作品ですが、文章の完成度はしっかりと認識しており、本作は短編集といえど、そのインパクトはなかなかのレベルでした。「女神の微笑」は過去2作品では読んだコトのないあったかストーリーで、秋吉さんの違う一面を知ることができます。「秘跡」は何とも言えない哀しさ、儚さが胸を締め付けます。夫婦について改めて色々と考えさせられます。「たねあかし」コレぞ、まさしく秋吉さんワールドの真骨頂です。とにかくコワいです。この1編だけでも読む価値は十分にあります。「雪の花」悲しくも美しくお見事でした。2016/04/18

❁かな❁

168
秋吉理香子さんの作品を読むのは4作目。秋吉さん今までハズレなしの作家さんで前からこの作品も気になっていました!今作は短編集。4編入り。それぞれ趣きの異なるお話で楽しむことができました!いろんな人間ドラマが描かれています。「女神の微笑」「雪の花」は希望が持てる感じで読後感良かったです*「秘蹟」「たねあかし」は読みながら、どうなるのかなぁってお話の展開が気になり、ひき込まれました!「たねあかし」は特に秋吉さんらしさを感じました(笑)怖いけど面白い!秋吉さん全作読みましたが全部良かったです★次回作も楽しみ♬2015/12/19

夢追人009

164
イヤミスの女王・秋吉理香子さんの原点である珍しい非ミステリのデビュー作品集です。本書を読んだ感想を一言で言うと「人生、負けたらアカン」でしょうか。最初と最後には感動がありますが、でも中の2つはほろ苦い話ですね。『女神の微笑』幸せの形は一つやない!アホな父さん最高や!『秘跡』嫌な世の中ですから老妻が悪賢い青年に騙されてなければいいのですが。『たねあかし』イヤミスの女王の片鱗を見せる計算高い悪女の手練手管。『雪の花』中島美嘉さんの名曲「雪の華」とは関係ありません。雪の下で健気に咲く水仙の花にもらう元気と勇気。2019/01/31

いつでも母さん

152
あの秋吉さんの短編4作。タイトル作は映像化にもなったそうだが、それよりも私は『女神の微笑』の娘・撫子とその別れた父親の関係が好き。そして『秘跡』が良い。自分中心の夫に死産でしか子を得られなかった妻・喜代子の心境が切ないのだ。喜代子は妻や嫁であるのだが、それ以上に母なんだなぁ。その妻の気持ちを汲み取ってやれなかった夫・中野原よ、今更何をだ!そしてもう1編『たねあかし』これは、ここから今の秋吉さんが生まれたのだろうかと思ってしまった感じだった。短編でも十分に読ませてくれた。2017/07/24

ダイ@2019.11.2~一時休止

97
短編集。デビュー作。4編とも作風が異なり楽しめました。秘蹟は垣谷さんの最新作を最近読んだところなので、またこんな主人公かって感じ。2018/03/23

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