内容説明
おごそかで尊い愛の医療、それこそが移植医療なのだ――
一つの消えゆく命から、消え入りそうな命がその命を紡いでもらい、二つなくなるはずの命の一つが助かり、新しい命を生きていく。
助かった命は、ドナーの命とともにその後の人生を歩いて行くという、たいへんおごそかで尊い愛の医療、それこそが移植医療なのだ……
なんともいえない複雑な思いで待機時間を過しながら、そう実感していた。
目次
夢のような現実
突然の余命宣告
診断が確定するまで
苦渋の末の決断―幸せ探し
家族と過ごす時間―在宅療法の限界
生きるための闘い、移植へ
救う会の献身
命がけの渡航
アメリカ医療の洗礼
試練のとき
最初で最後のチャンス
生死を分けた移植手術
懸命のリハビリ
天使への祈り