内容説明
清張の精髄たる短篇のなかから、文庫未収録の作品を集めた決定版。事件捜査の不確定性を追求した「奇妙な被告」、歴史史料を繙く「相模国愛甲郡中津村」ほか、珠玉の現代短篇計五篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ソーダポップ
27
「奇妙な被告」刑事に自白を強要され、それに合わせてしまった男の話し。殺害に至る具体的な物語に仕上げていく、刑事の様子が巧みに描かれている。しかし、その自白は公判で翻ることから、刑事の詰めの甘さもあって無罪。しかし、それも大いに疑問がある事が、後半で語られる。他、日中中宮祠事件など4編。偉大なストリーテラーの名編についてあれこれ推理して勝手な感想を綴ってみたくなる。そのこころは、ひたすらの脱帽であり、敬愛でありました。2024/05/11
シュラフ
21
「日光中宮祠事件」「奇妙な被告」「相模国愛甲郡中津村」「恩誼の紐」「葡萄唐草文様の刺繍」の5作品。松本清張の作品の魅力はいろいろあるのだが、現在ではタブーとなってしまって口に出すことも文章に出すこともできない昭和の時代の実相がそのまま書かれているのを読むことである。表題作ではないのだが、「日光中宮祠事件」などはまさにそうだろう。その内容についてはここでは書くことはできない・・・。それにしてもこの1冊だけでも相変わらず多くの人が殺されてしまいました。毎度のごとく松本清張さんはたんたんと人を殺しています。2015/04/28
豆茶
10
みうらじゅんさんによるファンブック「清張地獄八景」にて興味を持ち、図書館本。明治の藤田組贋札事件を題材にした歴史ミステリと思いきや、ラストで三角蹴りを見舞われる「相模国愛甲郡中津村」、МJ的鑑賞ポイント『見とるぞ、見とるぞ』『因果応報』の「恩誼の紐」(『崖」が出てくると、テンション上がる~)、妻と外国旅行中にこっそり愛人への土産でお高いテーブルクロスを買った(押したが最後の『清張ボタン』!)が為にえらい事になる「葡萄唐草文様の刺繍」が面白かった。いや~、悪いことはするもんじゃないですよ、天網恢恢!2019/10/26
mustang
6
松本清張らしい短編集。最近の作家の小説に比べると骨太で読み応えある。レベルが違うって感じがする。2011/10/10
jm
5
相模国愛甲郡中津村が読みたく、購入。しかし他の4作も良い出来で。改めて清張上手いな!と感嘆しました。件の相模国愛甲郡中津村は最後の3行で全てがひっくり返る座組。でも、なんだか憎めない、そして本当はそうだったんじゃないの?と思わせる余韻がある。他作も1960年代という「ミッド昭和」の時代感濃い秀作揃いで、日光中宮祠事件とか今のコンプラじゃ書けない題材も興味深い。歴史が絡まなくとも、清張は上手い!と唸る出来なので、60年前の世相に触れたい方は是非!2024/02/29
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