内容説明
日本のディクスン・カーと称され、45に及ぶ密室トリックを発表してきた推理小説の大家、真壁聖一。クリスマス、北軽井沢にある彼の別荘に招待された客たちは、作家の無残な姿を目の当たりにする。彼は自らの46番目のトリックで殺されたのか――。有栖川作品の中核を成す傑作「火村シリーズ」第1作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
562
作家アリスシリーズの特徴は、初期クイーン系譜を貫きながらも、割り算できっちり割り切れない”余し”を意識している点かと思う。本作の正直な感想としては、ロジックも簡単に覆りそうな内容で密室トリックも…だが、本家クイーンがライツヴィル迄に辿った変容をそのままトレースしているような印象もある。そうなると有栖川版『十日間の不思議』や『九尾の猫』を期待だが、誰をもねじ伏せる”決定打”となる一作が作家アリスシリーズには欠けていると常々感じている。新年頭には長編新作もあるようなので、これからも期待。2017/01/03
SJW
131
テレビドラマで見ていたので、原作を読みたいと思い、推理作家 有栖川有栖と犯罪学者 火村英生のコンビの一つめの作品を読んでみました。舞台設定にかなり割かれていて、また密室のトリックをどのように解いていくのかが中心で、しかも驚いたり期待を裏切るような展開もなくあまり物語に入り込めなかったです。やはり二昔前の古い作品だからでしょうか。2017/09/05
純
125
火村シリーズの第一作目。ミステリーが「ちゃんとしてる」(笑)私もアリスと同じ犯人を考えてしまった……。動機にはビックリ!とっても面白かったです♪2016/02/28
ちょろこ
122
王道っていいなの一冊。火村&アリスシリーズ。雪の降る軽井沢の夜。密室。暖炉。もうこの要素だけで充分くすぐられる。大御所作家が暖炉で殺された謎の真相までの糸をどうやって手繰り寄せるのか、白いもの尽くしのアイテムは何を意味するのか。口元のメロンの汁をジャケットの袖口で拭った火村がちょっと気になったけど、さすがの二人。犯人カードの見せ合いまで流れる時間が楽しい。「火の答え」はまさに火村の答え。あの時のあの言葉がまさかの紐解きの種だったとは。思わず膝をポン。王道って心がリフレッシュできるような読後感、それがいい。2025/03/02
ブランドのアーメン
117
気になっていたミステリーで有名なシリーズ。密室愛に溢れた作品。46番目の密室の真相を犯人には語って欲しかったのだが、それを明かさないことが作者の言う『輝く密室の未在のトリック』の表現だったのだと思う。まだまだ火村やアリスの性格がわからんが、大阪弁が心地良い。舞台は大阪というのはあるのか?法月綸太郎には劣るけど、中々楽しく読めた火村初登場&初有栖川作。シリーズはこれから徐々に。2016/01/31
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