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内容説明
今、皮膚科学が長足の進歩を遂げている。医療や美容からのアプローチだけではうかがいしれない、皮膚メカニズムが次々に解明されつつあるのだ。「年をとるとしわができるのはどうして」、「お肌によい物質は何か」といった身近なトピックから、「皮膚が脳と同じ機能を担っているとしたら」というにわかには信じられない働きにまで本書は迫っていく。
目次
第1章 皮膚の様々な様相
第2章 表皮と角層
第3章 皮膚は自律している
第4章 皮膚が感じる
第5章 身体と皮膚
第6章 情報処理システム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
お咲さん
5
冒頭、安倍公房の一言に目を見張ることに。そう言われたらたしかにと思う。著者の言うとおり、生命を形成する上で、一番面積があり、特に人は丸裸になる部分。これが自律した器官であるとともに、心を色濃く反映する器官でもあるというのは、今更ながら深く考えさせられる。意識よりも早く肌が感じることって大きいし、意識とは別に皮膚が警告することもある。独立した皮膚の声に耳を傾ければ、世界が変わってくる。私たちは常に死を纏いながら、世界にあり続けるーーそんなフレーズが浮かぶほど、皮膚は面白い。2025/12/14
木ハムしっぽ
5
人体の中で最大の臓器である皮膚。あまりに身近な臓器であるため研究が遅れている分野であると言う。化粧品会社の研究員である著者が皮膚の凄い働きを紹介する本書。皮膚は体内と体外を分ける境界であるため幾重にも組み込まれたバリア機能。その精巧さには驚かされる。心の働きとも密接に関連している皮膚。最も驚くのは、幸せホルモンであるオキシトシンやストレスホルモンであるコルチゾールを表皮が合成すると言う。マッサージを受けると一酸化炭素を発生させ血管を拡張させる。心を司るのは脳だとばかりは言えないことが科学的に示されている。2024/06/12
ユウユウ
3
皮膚は外臓2025/10/09
qwel21
3
皮膚を単純に身体をカバーしている皮と捉えるのではなく、自己と外部との境界にあり、環境変化を鋭敏に感じ、思考する臓器として捉える。ちょっと用語とかが難しい感じですが、面白いです。2009/08/19
naoto
2
読みやすくて面白くて、勉強になった。皮膚も、かなり思考している感じ、するな。日本語には「皮膚感覚」って言葉があるけど、皮膚にはセンサーがいっぱいあって、そのセンサーを生かすために体毛が薄くなったのかも。たまに本や歌が出てきたりしたのも楽しかった。2019/02/19




