世阿弥に学ぶ 100年ブランドの本質

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世阿弥に学ぶ 100年ブランドの本質

  • 著者名:片平秀貴【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • SBクリエイティブ(2014/12発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784797352443

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内容説明

「観客のハピネスこそすべて」、「驚きと新しさのないところに顧客の支持はない」、「物学(ものまね)こそ新しいアイデアの泉」。驚くべきことに、14世紀に書かれた世阿弥の「風姿花伝」をはじめとする芸術論の中には、今日の混迷するビジネス社会で企業が気づくべき重要な洞察が数多く含まれている。そして、その中核にあるのはいつも、観客に驚きを届けなければというイノベーションへの強い思いである。 世阿弥の「初心」とは、未知のものにチャレンジするときの未熟で初々しい姿勢のことを指し、初心⇒習熟⇒脱皮・挑戦⇒初心、のプロセスを繰り返してはじめて達人の域に達することができると説く。この「初心」をはじめ、「花」、「物学」、「十体」、「男時・女時」等々、斬新な切り口の概念を縦横に駆使しながら、世阿弥は観客を喜ばせるための壮大な体系をつくりあげた。
奇しくもそれらは、著者が過去に出会った数十人を超えるブランド人たち(ファンに愛されるブランドを預かる経営者……ハーレーダビッドソン、ディズニー、ナイキ等)の言葉と一致する。能が650年の歳月を生き抜いてきたように、多くのブランドもできる限り長期間ファンに愛され続けることを目指している。600余年を生き抜いてきた知恵の中に現代のブランド人たちが学び取らなければならないものは多いのである。
本書は、日本の美を深く探求した「世阿弥」の至高の言葉(「花」はイノベーション、「工夫」はクリエイティブ・アイデアなどに置き換え)から、ブランドづくりの極意を読み解く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

May

2
伝統と言われるものは、宗教などがそうであるように、後々の世において(ひどい場合にはごてごてと)装飾が施され、理論構築されてきたと思っていたのだけれど、風姿花伝や花鏡は600年前のもの。というだけではなく、創始者によって、既にこれほどまでの理論体系ができていたとは驚きだ。記述内容には耳に痛いことも多い。若い時に読みたかったとの思いもあるが、若い時に読んでいたとしても、納得できるものがあったかどうか、かなり疑問であることもたしか。(なお、風姿花伝等がどの程度までの史料批判に耐えてきたのかは不明)2016/03/20

Hiroshi Ozaki

1
観阿弥、世阿弥によって大成された能をブランドと捉えて、現代において企業ブランドをいかに永続的に成長させていくかということが書いてありました。(と思います。。間違っていたらごめんなさい) 企業ブランドには内面と外面があると思うのですが、この本は内面にフォーカスをあてています。内なる力によってブランドを強く永く成長させていくという点は共感できます。2017/05/26

na

1
古典を引用しているが和訳付きで読みやすかった。要点を次から次に並べて書かれている点は単調な印象だったが、実際の企業や商品のブランドの具体例は興味深かった。 ブランドの意味が喜びという言葉を持ちいて表現されており、温かみを感じた。本当に世阿弥の言葉との関連性があり驚いた。ブランドの本質にあたる部分は納得がいくものであったが、その分発見のない内容に終始していると感じた。2015/04/11

ナジィ

0
企業活動(ブランド)継続と、能という伝統芸能継続を重ね合わせ、共通項である大切な事をあぶり出している。着眼点が面白かった。2015/04/15

飯田一史

0
・顧客のうれしさとは何か ・それはどのようにして生まれるのか ・それを提供するために、ブランドは何をしなければならないのか ・うれしさ提供者側の心構えはどうあるべきか ・永続的に顧客にうれしさが生まれ続けるための仕組みは何か 6p 珍しさ=観客の驚きを生むために必要なこと 物数=新しいアイデアのネタをたくさん仕入れて持っていること 得手=得意とする分野を極めること 思ひのほか=期待を裏切ること2019/10/25

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