アスキー新書<br> 文系法医学者のトンデモ事件簿

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アスキー新書
文系法医学者のトンデモ事件簿

  • ISBN:9784048678902

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内容説明

「殴られて痛いという自覚症状」だけで傷害罪は成立する? 「酒の席の喧嘩で、赤の他人が巻き添えを食って死亡」してしまったら暴行罪が適用される? 本書は、これまでの刑事判例を斜めから読むことで「裁判所の考え方」を法科学の視点で解説。法医学の世界では異例の法学部出身という医学者の著者だから見えてくる、刑事判例の「?」を解き明かす。明日にでも裁判員に喚ばれるかもしれないご時世だからこそ、必読の一冊。

目次

第1章 法と医のコラボレーション「傷害罪」(1)結果としての傷害
第2章 「生理的機能」の謎「傷害罪」(2)暴行と傷害の関係
第3章 自傷行為は犯罪か?「傷害罪」(3)
第4章 「致死」という犯罪
第5章 「たまたまそこにいた」事件―「過失」の罪
第6章 キング・オブ・故意犯「殺人罪」(1)
第7章 「殺意」はどう決める?「殺人罪」(2)
第8章 死者と霊にまつわる罪

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雑食奈津子

4
なぜどの家庭にも偶然日本刀があるのか……。これまで読んだ法医学関連本は総じて医学的面からのアプローチだったが、よく考えれば「法」医学なので法律が関係して当然だった。法律の面から法医学を語る本として、法医学とまた新鮮な形で再会できた。小難しいはずの内容をなるべく懇切丁寧に説明し、文章もわかりやすく明るく綴ってあるので読みやすい。人を殺したのに「殺人」ではない「致死」扱いにされるのは、なんだか腑に落ちない。「疑わしきは被告人の利益」では、死んだ人をもはや人とは思っていないようでモヤモヤする。死人に人権なしか。2019/09/12

シム・ウナ子

3
文系の法医学者は憧れの職業だったので、つい手に取った本。医学の知識が必要とされる判例がたくさん掲載されていて筆者独自の素直な感想もあるものの、なかなか法律の概念と事例を照らし合わせるのは私には難しかったです。探求心にまた火がついたらもう一度じっくり読んで研究したいです。授業でむささびをももんがと言ってしまった失敗談には好感が持てました。2010/05/08

アルゴン

1
★★★★☆診断書交付、指詰め、遺棄致死、巻き添え、もま、死亡時刻、ダーツなどなど、いっぷう変わった事件の数々。イメージしたのとは違いましたが、法律の考え方もある程度分かってよかったです。2011/02/24

なっつん

1
おもしろく書こうとしてはいるものの、やはり司法の壁は厚いと痛感。自分が裁判員になったら困るだろうなぁと思わずにいられない。でも「ももんが」のくだりは笑ってしまった。この先生の授業はおもしろそう。2010/04/18

グッキー

0
予想に反して法学寄りの内容。文章の読みやすとポップな書き口で法律家にはない面白い仕上がりになっている。次は法医学寄りの内容を期待したい。2013/04/18

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