内容説明
ジャズ界の重鎮にして抱腹絶倒、空前絶後のエッセイストとして絶大なる支持を誇る著者が10年ぶりに上梓した待望の作品。2001~2008年にかけて書き綴られたヤマシタ版ジャズ年代記。「笑っていいとも」で名調子を披露したかと思えばケミストリーのアルバムに参加し、金沢で伝説の「ピアノ炎上」を再演。ニューヨーク、パリ、トリノほか海外でもトーゼン、乱入&よじれ旅が続いていたのでありました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えか
44
2001年から2008年までの雑誌掲載の日記をまとめた本。いいともの出演、東西南北白發中、凡ゆる国に出向き、演奏をグキめかし、ビラ配りは回し蹴りをくらい、セシル・マクビーは名前をパクられ、ベイスターズは負け続け、清水ミチコは忘れられ、猫は神社で丸くなり、犬は悦び庭駆け回る。忠臣蔵の法被をシャビレ脱ぎ、雅楽、和太鼓、オーケストラ、おまけに大学の講師と、ところ構わず、乱入し、ピアノをグガンと叩きつけ、挙句は、火付盗賊。燃えろもえろ、ピアノよ燃えろと、ドバラダ門外の変。 2024/03/20
おとん707
11
物書きが本業でない人の中では断トツのエッセイスト山下洋輔の日記風エッセイ。文章もフリージャズして日記の定義を踏み外すこと屡々。何の脈略もなく「ロシア人の耳鼻咽喉科医師ノゾキミール・ノドチェンコ、韓国人読書家チョー・ヨンデル、おでん好きロシア人シルスキー・タコチクワ...」などが乱入。読後感想なんてぶっ飛んで只々山下洋輔の発する毒素に浸る心地よさ。でも凄い数のコンサートをこなし、凄く練習し、作曲の重圧に耐える、そんなマジメな山下洋輔の姿も垣間見える。一度だけ生で聴いたことがあるが、また猛烈に行きたくなった。2024/09/16
スプリント
11
猫にまつわる話。ドライブ。CECIL McBEE事件。本業の話以外も面白い。世界中、日本中を飛び回っていますね。2021/02/26
星空の挑戦者
9
このドタバタ調の由来は筒井康隆と思うが、本当に面白い。寿限無時代からの音と書のファンだがますます磨きがかかっている。日本Jazz界を縦横する著者の型破りな毎日に「挑戦者魂」をみた。ニューヨークトリオを生で観たくなった。2011/03/03
クローカ
4
エッセイ。CDジャーナルでの連載時からちょいちょい読んでましたが、こうやってまとまるとナカナカの分量ですね。どの話も面白くて、オカシイ。氏の交友関係の広さ、並びに行動力に圧倒されっぱなしであります。後半よく出てくる外人の名前ネタがツボ。2011/08/18