内容説明
昭和5年、阪神間に開業した甲子園ホテルは、設計者・遠藤新による空間デザイン(ライト式建築)と、支配人・林愛作の構想が結実した日本のホテルの魁となった。提供されたもてなしの数々と、それを担ったホテルマンの姿を描く。
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目次
第1部 甲子園ホテル物語(チョコレートと野球 陽をうける厨房 スキヤキ ファミリーホテル 戦争と新しき土 新料理長)
第2部 F.L.ライトと三色の石物語(石が彩る風景 甲子園ホテルの黄色い石)
第3部 甲子園ホテルに泊まる旅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Myan2Myan
3
開業からわずか14年で閉業した旧甲子園ホテルの華やかかりし時代の物語を知ると、戦争がなければ…と悔やまれて仕方がない。そこにはかつて、ホテル建設から営業に関わったたくさんの人々思いや、そこを訪れた人々の思い出が詰まっていた。今は、武庫川女子大学の建築学部の学舎として活用され、住宅街の中、静かに佇んでいる建物の姿からは、かつての阪神間の賑わいは感じられない。しかし、大事に保存修復され、今も堂々と貴賓を感じさせるその姿は素晴らしい。 製菓長であった林田シェフの味を引き継ぐライト洋菓子店のケーキも食べてみたい。2021/09/26
ココアにんにく
2
武庫大橋から西へ向かう時に、独特な塔が木立の上に見えるので以前から気になっていました。書店で面陳列されている本書を発見。最近の本かと思っていたら2009年発売。今は武庫川女子大の学舎。一度見学してみたい。西宮七園や阪神間モダニズムなど写真と文章で実感できます。シンボルの打出の小槌、戦前の華やかな時代がここにあったかと思うと、近くを通る時の気持ちが変わります。スイーツや料理の記述に関心がいってしまう。神戸のモロゾフやゴンチャロフはロシア人から、そういえばロシアらしい名前と今更気付いた。2017/12/26
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
1
☆×4.0…かつてあった西の帝国ホテルといわれたホテル、それが「甲子園ホテル」なのです。その内部や料理なんかは今でも十分やっていけるほどのもの。だけれども時代の変遷で再開することはありませんでした。設計者についても書かれています。そう、石材の項目にご注目。ある案は採掘量のせいで採用にならなかったのですがもしそうだったとしたら…違って見えたでしょうね。2010/11/09
ゆうやけPC
0
自宅近所にある不思議な形の建物の謎を知ることが出来た2020/06/02