内容説明
自らの純粋さを貫き通し、誤解され世の中に敗れ去るをえなかった母、岡本かの子。彼女と運命を共に生きた父、岡本一平。苦悩、孤独、絶望、そして一瞬に煌いた二人の生と死の物語。その他、狂おしい青春と恋愛の日々、過激な男と女論、食べることへの想い、など、岡本太郎の幻の名エッセイ集が初めて文庫版で登場。鮮やかに、ページをめくるごとに、“瞬間瞬間のいのち”が膨らんでくる。
目次
1 母のいのち、父のいのち
2 青春のいのち―パリと恋愛
3 女と男のいのち
4 酒、煙草、そして食べ物
5 わたしのまわりのもろもろ
6 生き物のいのち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふ~@豆板醤
26
太郎イズムの原点があった。ご両親のエピソードやフランス留学時の恋愛などが盛り沢山の自伝的本かも。人間は細胞分裂により数週間サイクルで全身別の細胞に生まれ変わると聞いたことがあるので、瞬間瞬間に命を使っているという概念はわかりやすいし意識して生活したい。「食べ物に挑む」という章の「゙いのぢ対゙いのぢ」という言葉が印象的。何事も真正面からぶつかって全力を尽くす姿勢が素敵!大好きな東京事変の「閃光少女」を大音量で聴きながら読了。世界観が似てるなぁ。「精神をひらききることが、何よりも若さと健康のもと」2017/01/11
太鼓
13
岡本太郎さんの両親、また家族生活について触れています。岡本太郎という大人物がどんな家庭で過ごしたのかがわかりました。明らかに普通の家とは違います。父も母もだいぶ変わっておりまして、岡本太郎を育んだ環境としてはかなり納得してしまいます。普通の家庭からは出てこない方でしょうから。フェミニストを公言する太郎さんは、マザコンでもあると思います。しかし、誰かの目を気にして創作をしていた母を、それは間違っていると厳しく批判しています。この親との距離感。岡本太郎さんらしいなと思いました。2016/03/26
pend
11
僕がほとんど知らないうちに亡くなってしまった岡本太郎さん。彼の存命の頃、自分が子どもの頃に存在だけは知っていたが、詳しくは知らなかった。 とにかくエキセントリックで、日本という村社会からひとりだけ飛び出ているような、出すぎた杭のような人だと勝手に思っていた。それは確かだったし、それ以上の存在だと感じた。生きるってことを全身で表現していた方だ。存命中に彼の話を聞いてみたかった。2016/05/29
ドッグオウ
7
岡本太郎さんは「ひらく」という言葉をよく使う。この本でも何度も出てくる。うちにこもらず、外へ開く。オープンになる。こんな小さな島国でおさまってしまってはいけない、とでも言いたげだ。生命力にかけては全人類のなかでも突出した方だったのでは。閉じきっていてはだめだ。外に開いていこう。開帳、開国の精神で…………w2016/06/07
Stayc
6
純真で、強烈で、奔放で、闊達で、それでいて思慮深い岡本太郎氏。そんな彼のロックな生き様が、色鮮やかに展開するエッセイ集であった。2011/04/03
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