内容説明
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金子光晴は、時代背景と密接に絡み合いながら、「反戦・抵抗」の詩人、ある時は自由な個人主義者として、またニヒリズム・エロチシズムを鍵にして、近年では「家族愛」の詩人としてと、様々に読まれてきたが、本書は立ち止まり、その文学的営為を改めて整理・点検する。
目次
1部(『こがね蟲』から『鮫』へ
「連合」への夢
『エムデン最期の日』を読む
「鮫」から『マライの健ちゃん』へ
『鬼の児の唄』にみる「亡鬼」の叫び)
2部(『人間の悲劇』の構想から成立へ
『人間の悲劇』における世界観と積極的ニヒリズム
『IL』における「老年の生」
未刊詩集『泥の本』における「戦争」と「生」
「国民詩人」としての金子光晴)
3部(「鱗翅目」の詩学
「骨」の詩学
「腐臭」「腐爛」への偏執)
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