内容説明
怪奇・恐怖映画から悪やエロスまで、映画ほど澁澤の強い個性を象徴するものはない。『スクリーンの夢魔』から三十余年、大幅に増補して、生前に発表したすべての映画論・映画評を集大成したのが本書である。ブニュエル、パゾリーニ、フェリーニ、ベルイマン…そして女優カトリーヌ・ドヌーヴ、六〇年代から八〇年代のこの映画論エッセイの中には澁澤の精神世界が潜んでいる。
目次
第1章 怪奇と恐怖
第2章 エロスと悪
第3章 モンローとドヌーヴ
第4章 精神分析と深層心理
第5章 SFと巨匠
第6章 日本映画
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♪mi★ki♪
22
澁澤センセ、1987年に亡くなっているので、古い映画ばかりで観てないものが多々。ドヌーヴが大好きだってことはよーくわかりました。w彼女の乳でも尻でもなく植物的で退廃的なエロさに固執してるのが、澁澤センセらしいっつーか。f^_^;)偏愛主義炸裂の映画評でした。センセのそういうとこが好きなんだけどさ。私もヴィスコンティ映画好きだし。ヨーロッパの破滅的退廃映画好きだし。(´-`).。oO(2016/08/26
かず
3
この人が生きていて麻原彰晃を見たら何と説くんだろうと思った。2012/12/23
やいとや
0
映画の好みは全く合わないが、それでも楽しく読めるのが流石は澁澤龍彦。前半の怪奇映画を巡る論説はビシバシ来たのだが。「美」を最上の価値として「読む」映画論は非常に刺激的。寧ろ、観ていない作品の方が良いのは筆者の手腕の凄さ。もう一生観なくて良いや、と思ってしまうの難点だが。2021/10/04
i-CHIHIRO
0
お気に入りレベル★★★☆☆2020/03/03