内容説明
〈海の覇者トマス・キッド・シリーズ〉第7巻。キッド、ついに艦長となる! 喜びと孤独を胸に、地中海へと乗り出すキッド。行く手には熾烈な戦闘と思わぬ運命が待ち受けていた!
ついにキッドは海尉艦長に任命された。だが自らの指揮艦を持つ喜びも束の間、艦長の重責と孤独が彼にのしかかる。キッドは試行錯誤しながらも急送公文書の送達、索敵などの任務に全力を注ぎ、やがて待望の手柄を立てた。しかしその矢先、英仏両国の間でアミアンの和約が締結される。長期にわたる戦争の果てに訪れた平和が、キッドらにもたらすものは? 水兵から提督に昇りつめる男の物語はここに大きな転換点を迎える! /掲出の書影は底本のものです
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆずこまめ
6
トントン拍子に提督まで登りつめるのかと思っていました。そうじゃなかった。キッドもレンジも、ここからが正念場かな。がんばれー!2016/09/28
沼田のに
3
順調に出世して艦長になったけど挫折の日々というのが渋い。優等生のレンジもキッド以上に挫けている。船底にいる護送囚人の描写は匂いそうだ。この巻を爽快な青い海のようにしなかった作者は偉い。おかげで鬱憤晴らしの次巻が楽しみだ。7/102015/03/03
鐵太郎
2
運良く単独の指揮官となったキッドの、キッドらしい失敗とキッドらしからぬ落ち着きがこの本の主題でしょうか。士官候補生のバウデンをはじめとする数人が彼に心服したらしく付いてきたのですが、この少年はティーザー号の士官候補生の定員から外れてしまったため、なんとかしなくちゃとキッドのとった処置が面白い。とは言っても人員不足、装備不足、艦長の経験不足は深刻。ふう。2009/05/01
fourthwindow
2
レンジはオーストラリアでなにをしたかったのだろう。2009/05/11
ぶーにゃん@積ん読本解消中
2
やっと下甲板から艦長へ出世したキッドのとまどいに共感します。指揮官は部下に責任を持たなくてはならないため、常に孤独な存在なのです。2009/05/08