村上春樹〈訳〉短篇再読

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村上春樹〈訳〉短篇再読

  • 著者名:風丸良彦
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • みすず書房(2009/03発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784622074533
  • NDC分類:930.29

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内容説明

村上春樹ファンの多くは、彼が訳したアメリカ短篇小説を、彼自身の作品同等に愛読している。村上テイストあふれる翻訳短篇は、相似形で読者を招き、原作の核心へと誘い込んでいる。村上氏が翻訳紹介する短篇作品は、小説の魅力と共に、アメリカの文化・社会のディテールを繊細に掬い上げており、そこが重要なんだと私たちに気づかせてくれる。村上訳の大胆な柔らかい言葉と原文を往き来するなかで、私たちは一篇の小説から豊穣を得るのだ。本書は、村上春樹作品をデビュー作以来熱心に追ってきた著者の『村上春樹短篇再読』に継ぐ評論集であり、ムラカミ訳経由で原作を味読精読するための格好のガイドとなっている。作品の細部に分け入り、各々の小説の粋と技巧を楽しんでいただければ幸いだ。T.カポーティ「ティファニーで朝食を」、F.S.フィッツジェラルド「カットグラスの鉢」、R.カーヴァー「ダンスしないか?」、U.K.ル=グウィン「空飛び猫」ほか、村上春樹氏が訳した短篇15作品を取りあげる。

目次

循環する物語―グレイス・ペイリー「必要な物」
ディファニーで翻訳論を少々―トルーマン・カポーティ「ティファニーで朝食を」
語り手の柔軟性―F.スコット・フィッツジェラルド「カットグラスの鉢」
目に見えるものだけを語るということ―レイモンド・カーヴァー「ダンスしないか?」
短篇小説の本質―イーサン・ケイニン「慈悲の天使、怒りの天使」
「書く」という格闘技―ロナルド・スケニック「君の小説」
田舎町に押しよせるモダン―ウィリアム・キトリッジ「三十四回の冬」
小説という名の劇場―ラッセル・バンクス「ムーア人」
君に語りかける小説―デイヴィッド・フォスター・ウォレス「永遠に頭上に」
言葉への問い―マーク・ストランド「ベイビー夫妻」
それぞれの「差異」の感覚―W.P キンセラ「モカシン電報」
リアリティとしての「リスト」―ティム・オブライエン「兵士たちの荷物」
アフリカ人女性の本懐―ポール・セロー「真っ白な嘘」
男だって女だって、人間だって猫だって、そんなのどうでもいいじゃない―アーシュラ・K ル=グウィン「空飛び猫」
「蛇」が見えていたのは誰?―ジェイン・アン・フィリップス「盲目の少女たち」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

林 一歩

16
text として拝読。面白いっちゃ面白いが、逆に長編に対してがっつり論じていただくのも有りか。ライ麦とかギャツビーとかロンググットバイあたりで。2015/06/15

ygreko

0
小説の読み方(基本~中級)2010/12/23

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