内容説明
シャンタルはうっとりと舞踏会の夜を思い返した。ハンサムな男性に声をかけられ、情熱的なタンゴを踊って……。だがシャンタルは他人のチケットを使って忍び込んでいた身。嘘が暴かれそうになって逃げ帰るしかなかった。その男性がギリシアの大富豪アンゲロスだと知ってからは、いっそう自分がみじめになった。おとぎばなしは終わったのだ。だから目の前で車が急停車し、彼が現れたときには驚いた。それもひどく怒って。私を違う誰かと勘違いしているみたいに。ああ、きっとチケットの本当の持ち主と間違えているんだわ。ふいに彼女の唇に、アンゲロスの怒りのこもった唇が重ねられた！★パリとギリシアを舞台に描かれる、貧しいウエイトレスと大富豪の運命の恋の物語。無垢な恋人を過去の呪縛から解き放とうと、冷酷だったはずの億万長者が見せる深い愛に心打たれる一作です。★
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドンニ
11
ヒーローの傲慢さにイライラするのはいつもの事だけど、今回のヒーローは前後が全く違いすぎる！メロメロなのを認めてからはワンコヒーローでした。ヒロインは幼い頃から嫌悪されてきたから自尊心がどうしても必要だったのでしょうね。自分で自分を形作らなきゃ生きていけなかったのでしょう。ヒーローが家族になると言ってくれて良かった！そして、ヒロインの裁縫スキルがすご過ぎる。手縫いでドレス＋バックまで作るとは…。⭐︎⭐︎⭐︎☆ 星3.52016/11/15
びわ
7
醜聞？(´・ω・`)?最初は傲慢ヒーローにイラッと、ラストはおとぎ話？でも、ヒーローが変わっていくのが楽しかった。ここまでぶれないヒロインも珍しいなあ2013/11/09
ひまわり
5
自立心旺盛なヒロインと守ってあげたい、甘やかしたいヒーロー。ヒロインの手製ドレス、カーテンの裏地って『魔法にかけられて』を思い出した。2010/11/02
キッチンタイマー
4
醜聞って彼女に骨抜きにされていろいろやっちゃうことかあ。たしかに父さんがいてもバレバレな感じで見とれてるし、仕事も手につかないのはみっともないっちゃみっともないw そういうところが可愛く見えちゃうくらい何事も上手くいかないヒーローであった。なんにも考えなくて楽しめる一冊。というかドレス代4万ユーロ？125×4万円ですがな。うわ今見たら133円？532万円ですね。2013/11/05
suwa
3
ハーレクインってやつを読んでみたくて適当に古本屋で買ったんだけど超面白かった。これだけ美人でスタイルも良く家庭的で質素な彼女が今まで誰にも見初められなかった事実が信じられないし、社交界のパーティーで見劣りしないほどのドレスを数時間で縫う超人的スキルをなぜ仕事に生かさなかったのか謎だけど、きっとあの頑なすぎる「男から何の施しも受けないスタンス」が他人の賞賛を遠ざけて来たのだろうな。2013/09/04
