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内容説明
アイドルの女の子を好きなふりをしたり、気になる男子の名を寝言で呼んだらどうしようと修学旅行で眠れなかったり――著者がゲイであることに悩み、認め、周りにカミングアウトしていく、さわやかで感動を呼ぶ青春記。同性愛の人はもちろん、異性愛の人にも勇気と希望を与えてくれます。(講談社文庫)
目次
序章 ボクがボクであること
第1章 思春期よ早く終われ!
第2章 カミングアウト
第3章 ボクの「居場所」
第4章 友だちとの連鎖
第5章 手、つなごっか??
新章 それから―文庫のための書下ろし
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佳音
62
めちゃくちゃよかった。ふつーの男の子(イケメンではあるが)がふつーに恋をする。当たり前のこと。なのに、そのトキメキは、恋を知った少年時代の彼を苦しめるほどやっかいだ。彼女じゃなくて彼氏を求めているから。「ボクは彼氏がほしい」とさらっと公言できる世の中じゃない。しかし、槙原敬之の歌の中の「キミ」が中性的なように、本来、自分の愛する相手が「キミ」であれば、どこのだれでも良いのかもしれない。著者の彼が望んでいることだが、どこかで彼氏がほしいと自覚した少年が彼の本を読んで、安心感と共感を得ることを望む。2013/01/03
さよちゃん
47
読み始めてすぐ違和感を覚えたのですが、この本は初版が2002年、いまから13年前なのですね。彼と比べたら、スマホを持つ現代の青少年たちは、同類を見つけやすいでしょう。でも本名でこの本を世に出した石川さんの勇気に励まされた若い人はたくさんいたでしょう。ネットやスマホには弊害や問題も多いけれど、出会うことが出来ないでいた人と人を結ぶ素敵な機能もあるんだなあ、と思いました。マイノリティーの人たちが生きやすい社会は、誰にとっても生きやすい社会だと思います。そんな社会を望みます。2015/11/10
わかば
33
現在は都議会議員として活躍する著者が20代の時に出した本。同性愛者でありながらそれを隠して過ごした思春期や、インターネットをきっかけにゲイとして歩み始めた2年間が綴られています。冗談混じりに軽いタッチで書かれているのでとても読みやすいですが、考えさせることは色々。解説の石田衣良さんの「変わらなくてはならないのは多数派の僕たちの方ではないか」という言葉に本当だなあと激しく同意。「普通の」人にこそ読んで欲しい一冊。まだまだ偏見の厳しい日本で頑張る著者にエール!2015/10/14
ここまま
24
目からうろこの読書体験でした。偏見のない曇りなき眼で世界を見渡そう。もっと世界は輝いて見えるだろう。2015/08/06
森本コスオ
18
文庫版書き下ろしのあとがきに出てきた大学生の一言が、この本の存在を表していると思った。石川大我さん著書初でした。実名を明かしてゲイであることを綴ったこちらを、九割野次馬・好奇心だけで手にしたのに、かなり打ちのめされました。社会に蔓延る"常識"に、確固たる檻を宿して生活していた少年時代。世界は息苦しい。だけどそれは自分を肯定することで変わって行く。それを教えてもらえただけでも、読んでよかった。私は昔のトラウマから自己否定ばかりしているから。石川大我さんと住む世界は違えど、勇気をもらえた作品だった。2013/08/31
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