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内容説明
丸山眞男は西洋近代至上主義者・国民国家至上主義者だったのか。丸山が「主体性」論で追究しようとしていたものは何か。著作、講義録をいま一度丁寧に読みなおし、「他者感覚」「自己内対話」など新たな視点から、誤解されがちな丸山思想の可能性を探る。(講談社選書メチエ)
目次
主体性と国家
「自然」と「作為」
超越と他者
「開国」と「原型」
「原型」と「原型を超えた思想」
日本思想史の構想1―天皇制
日本思想史の構想2―武士のエートス
日本思想史の構想3―仏教とキリスト教
日本思想史の構想4―近世思想
異質なものとの対話
「他者感覚」から「自己内対話」へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SOHSA
7
戦前、戦後を通しての丸山眞男の思想の変遷についての解説。西田幾多郎、和辻哲郎などとともに近代日本を代表する思想家のひとりであり高名な学者ではあるが、その割には評価がそれほど高くないのはなぜか。太平洋戦争、安保闘争、全共闘時代など日本の激動期においてそれなりの影響力を及ぼしたが、その時代の波に呑み込まれてしまった学者という印象があり今まできちんと丸山の思想と向かいあったことがなかった。本書は丁寧に分かりやすく丸山の人生と思想を解説してくれている。腑に落ちた点も多く、真剣に「丸山眞男を読みなおす」必要を感じた2013/02/25
左手爆弾
5
禁欲的といえば聞こえがいいかもしれないが、正直な話、退屈な本である。丸山真男の著作をものすごく丁寧に、それでいてわかりやすく整理してくれているのだが、逆にいえばそれだけという感じの本である。教科書的な書き方であり、丸山真男を全く読んだことがない人には著作の内容や問題意識を概括できて大変有用であろう。逆に、読んだことある人には刺激的な視点はない。『丸山真男を読み始める』とかならよかったのでは。2015/01/14
スズツキ
4
簡潔に丸山の思想遍歴が網羅されている。著作を読んでいてかなり見解にバラツキがあるのを不満に思っていたが、そうか、時代ごとに結構考えが変化しているのか。こういったことは著作だけではわからないので、貴重だなぁ。2015/07/09
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
2
本の題目的にこの本再読するとネタみたいだけど。やっぱ面白いんだけど、「無からの作為」を基点に丸山の主体性を追っていくストーリーで、中野敏男や小熊英二を援用するところが、どうも…。どれだけ丸山個人の問題意識が彼らの言う時代性に還元して語れるのだろうかという点、和辻や西田とは真逆の方向から思索した丸山の主体性というテーマなら、もう少し、なぜ丸山は主体性という問題を問うたのか、その意味は?という点を掘り下げても良かったんじゃないか。あとは、やはり謎なのは三木との関係だな。取りあえず田中さんの別の本も読んでみる。2014/05/25
スズキパル
2
『日本の思想』に挫折してしまった俺にとっては、「読み直す」もクソもないところからこの本を読むこととなった。日本における思想のあり方に問題意識を持つ丸山の視点を通した、日本の「思想史」がざっくりつかめる。丸山は「主体性」が育ちにくかった日本人の背景として、様々な文化を受け入れながらもその背景に消えることなく存在している日本人の思想の「原型」に着目しているが、その「原型」のあり方を全否定せず、そこから生まれ出たり国外から持ち込まれてくる「原型を越えた思想」との相互関係にも注目しているのは興味深い。要再読。2013/02/14
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