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内容説明
「まさか自分がこんな目に遭うとは」。貧困に墜ちたとき、誰もが言う。中間層の衰退と貧困層の拡大はセットだった! 貧困問題を暴いた二人が、日米の「中流の貧困化」という本当の「現実」と「処方箋」を示す!!
目次
第1章 没落するアメリカンドリームの主役たち―社会の価値が崩れる
第2章 職と誇りを奪われるホワイトカラー―アメリカの現実
第3章 没落する日本社会の主役たち―労働者の存在が崩れる
第4章 急速に転がり落ちる中間層―日本の現実
第5章 アメリカと日本はすでに並んでいる―拡大する貧困社会
第6章 貧困社会は止められる―無力でない運動
第7章 市場にデモクラシーを取り戻せ!―「NO」と言える労働者へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カザリ
46
雇用の創出が、一番の問題な気がする。でも問題は雇用が今はオートメーション化とオフショア化が進んでおり、その流れは止められないということ。人の仕事自体がなくなりつつあるこの時代で、やっぱり高額税と再配分が解決法になるんじゃないかと思う。ただ、人が補償だけじゃなくて、誇りを持てる仕事を創出するのは、なかなかアイディアがいる。。私はこれからは、やっぱり地方での雇用の創出が家族と地域のコミュニティをつなげて、いい感じになる気がするんだよね。でも、具体的に思つかなくて頭痛くなる。。もう!!2017/01/23
金吾
38
出版当時よりも今の方が貧困化のスパイラルが進んでいるように感じます。特に激減している中流を更に減らしていく方向に政治・行政が尽力しているようにも思います。根底なあるのは、幸福や選民意識は他者との比較から生じるものだからかなと最近思っています。2023/11/25
mitei
37
今の雇用問題から貧困問題、そして保険料値上げ、教育問題で苦しむアメリカを見て日本も将来このようになると警告。また正社員で普通に働いてる人も直ぐに落ちていく時代になり誰でも可能性はあるということを実感した。しかし本書は警告をするだけでなく、特定の政党を叩くのみでなく将来への希望を書いてあるのがよかった。2011/03/05
mazda
29
左翼的な流れが見えなくもないが、まあ全体的にはまとまっているかな、と思う。アメリカでは、訴訟リスクに備えるため、19.9万ドル稼ぎながら18万ドルを訴訟保険に支払う医者がいたり、保険支払いを難癖つけて拒むための専門要員のために10兆円かけていたりするらしい(これを全額使えれば、無保険者を1年救うことができるらしい)。日本もアメリカナイズされたおかげで、いろいろとひずみが出てきているのは間違いないだろう。働く喜びを純粋に味わえるような、そんな仕事ができることが幸せなんだろうな…。2013/09/09
緋莢
26
「まさか自分がこんな目にあうとは」“貧困”は他人事だと考えていた中間層が、次々と貧困に落ち、貧困層が拡大していく。アメリカでは医師、教師までもが貧困層になっていき、日本でもその動きは拡大していっている。日米の「貧困の現実」を取り上げ、その解決策を探る本。2015/11/12