内容説明
彼が振り向いてくれないなら、故郷を去るしかない。社長の息子、ハリーへの片思いに苦しむジーナは、秘書の職をなげうち、ロンドンへ移り住む決意を固めた。会社を去る日、ジーナはハリーからディナーに誘われる。上司としての義務感から誘っただけだと知りつつも、最後の思い出にと、ジーナは承諾した。だが、その席でハリーが口にした言葉に、ひどく動揺する。「ロンドンに行くのは、恋人に裏切られたせいか?」恋人なんていないのに。皮肉な誤解を解く気にもなれず、ジーナは永遠の別れを覚悟したが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
13
社長秘書のヒロインは社長息子ヒーローへの片思いに耐えられないと、11年務めた会社を辞めてロンドン移住を決意。ヒーローから退職は失恋が原因かと尋ねられたヒロインはヒーローになぞらえた架空の恋人との別れ話をでっちあげて…。二人のすれ違いがもどかしくも面白かった。ヒロインをどうにか引き留めようと躍起になったり、架空の恋人に嫉妬したり、悶絶するヒーローにニヤニヤが止まらない。ただ、拾った子犬4匹を思い付きで飼って、世話を家政婦に投げるのはチョット…。その一点が惜しい。2020/08/31
キッチンタイマー
8
やっぱり読みやすい。普通の秘書と社長の息子のジレジレ恋愛。プレイボーイぶりを知ってる秘書が悲壮な決意のもと都会に再就職しようと立ち上がる。そこに当の男が自分でも知らずにすがるというね。作品が古いのかわかりませんがどこまでも古風なヒロイン。追いかけ回すヒーローはまあ、普通で言えばヒロインの夢だけどね、それいっちゃハーレとしておしまい。32歳なんだけどもっと幼い感じ。あと食べ過ぎ2016/11/28
キッチンタイマー
7
話がもたつかずにテンポよく続く。なにしろ本の半分をかなり過ぎてもまだ帰してもらえないヒロイン^^;嘘が巧妙だったのでお互い本音でのセリフなのに巧妙にすれ違う2人。ギャグですねー2014/04/26
アクアマリン
4
上司に片思い。辛くて会社を辞めて、ロンドンへ。それなのに急にちょっかい出されて困る。プレイボーイなのを見ていたから信じられない。お互いに好きなのに。じれったいのが好きな人はいいかも。2019/09/28
麻琴
4
再読。ヒーローへの片思いを断ち切ろうと仕事を止めて旅立とうとするヒロインと、失いそうになって初めてヒロインへの思いを自覚した上司のヒーローのすれ違い話。まさか156ページの本の137ページまでヒーローがヒロイン引きとめると思わなかった。なんて長い四日間(笑)ヒロインの嘘による誤解があるだけなのでその後はさくっと終了。ほのぼのしていい話だけど印象が薄い。☆32015/05/28