内容説明
14歳の少年探偵は、伊集院を超えられるか! 14歳の秋本元気が家に帰ってきた時、玄関に見ず知らずの死体が転がっていた。ところが5分後、警察を伴って家に戻ってみると死体は消えていた。翌朝になっても母親は帰ってこない。当惑し、1人母親の帰りを待つ元気は何者かに襲われる。伊集院に憧れる少年がたどり着いた結末とは……。シリーズ第16弾。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はなん
7
14歳の少年にしては幼いという印象と大人びた印象と両方ともをもつ。けれど、ほぼ3/4は読むのがきつかった。アトムくんは久々~と嬉しくなったけど。伊集院さん出てきてほっとしてる自分。そしてああ、4ヶ月前か・・・とまたあとがきですっかり参る。「早春の少年」未読。読みたい。そして「絃の聖域」まで戻るか?「鬼面の研究」か?と、純粋(?)に推理物に行きたくなっている。2010/11/09
kaizen@名古屋de朝活読書会
5
伊集院大介の助手の通称アトムくんこと、滝田稔が前半に現れる。 主人公は伊集院大介を尊敬する14歳の少年。 どの3人も、栗本薫のあこがれ、または栗本薫そのものだろうと思われる。内省的で、自分が考えることを記録できる人。 三重構造とは別に、事件は展開する。 最期は幸せ終わり。2012/01/13
バルサミコ酢
4
主人公の中学生の男の子目線でストーリーが続いていくので幼さ故の思考回路や漢字などまで気を使って作られていたので感心した。けど、普通に死体に出くわしたら怖い…(中学生だから仕方ないことだけど、何度も繰り返す思考に少しめんどくさいぞっとなってしまった)2022/02/26
kagetrasama-aoi(葵・橘)
4
伊集院大介シリーズの第二十六作目。ぼく(秋本元気くん、14歳)の一人称で語られるお話。”ぼく”の心情が本当に強く伝わってきて惹き込まれました。謎解きはも然ることながら、14歳の少年の親(特に母親)に対する気持ちの揺れ動きそして成長が、自分のその当時を思い起こさせられてちょっと心が痛かったです。凄い作家さんだなぁ……と染染感じました。伊集院さんとアトムくんの関わり方も素敵です!そして、後書が悲しいです。’09年のお正月の日付が記されていますが、その数ヶ月後に御逝去されています。ご冥福をお祈り申し上げます。2017/06/07
まるまる
4
懐かしいなあ、『早春の少年』。今回久しぶりに伊集院大介が読める!と思ったのだけれど、伊集院氏自体は一番最後にちょこっと出てくるだけで、あまり本筋には関係が無かったかな。当然母親が犯人なんてことはないんだろうとは思っていたけれど、まさかすぐ近くにあんな形でいるとは思わなかった。あとがき……その後のことを考えると凄く悲しい。2012/01/09




