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内容説明
サブプライム住宅ローンの焦げつきに始まった金融危機。ファイナンス理論やそれを応用したデリバティブ取引がその元凶とされるが、しかし、ファイナンス理論やデリバティブ取引が明日からなくなるわけではない。
ファイナンス理論を専門とする野口悠紀雄氏が、金融市場とファイナンス理論をわかりやすく解説。「危機は、ファイナンス理論によって引き起こされたのではなく、その誤解や間違った使い方が原因となった」ということを明らかにしていく。
本書は、2009年2月に東洋経済新報社より刊行された『金融危機の本質は何か』を電子書籍化したものです。
目次
ファイナンス理論は悪魔の発明か?
第1部 金融・証券投資の大成功と大失敗(世界を揺るがすアメリカ金融危機;バフェットはなぜ大金持ちになれたか? ほか)
第2部 金融・証券投資の基礎理論(市場価格は正しいか?;株価はランダムウォークする ほか)
第3部 リスクコントロールの理論と手法(先物取引によるリスク回避;為替先物、円キャリー、FX取引 ほか)
第4部 ファイナンス理論をどう役立てるか?(日本は金融立国できるか?;結局のところファイナンス理論は役に立つか?)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
9
「証券アナリスト」の資格勉強が挫折しそうな人におすすめ。2012/08/12
kaida6213
3
サブプライムローンに始まる金融危機の原因は、金融工学それ自体ではなく使い方(理解不足)がよろしくないという一貫したスタンスで、ファイナンス理論の概要の概要を分かりやすく解説してくれる本。 適度に簡単な式とかグラフを織り交ぜてくれるのが良い。平均分散フロンティアとかようやくわかった気がする。オプション取引は難しいですね、良く分からない。 そもそも著者が良い。「日本政府の外貨準備は投資原則に則っておらず愚かな集中投資と言わざるを得ない」などキレキレのコメントを連発してくれるので読んでて楽しいです。2013/08/10
masafuji
0
Global Financial Crisisがファイナンス理論を無視した結果だということには納得できる。非常にポイントを得ている論理展開だが、ある程度ファイナンスの勉強をしていないと理解できなさそう、、、とはいってもそういう人しか読まないか。。。2015/08/11
まゆまゆ
0
ファイナンス、金融工学のせいで恐慌が起きたのではなく、使い方を間違っただけ!2009/05/15
はるゆう
0
具体的なファイナンス理論に関するところは飛ばして読んだ。バフェットが大金持ちになれたのは「偶然」というのも、案外そういうものなのかもしれない。一般投資家がインデックスに打ち勝って儲けるには、一点買いでリスクを取るしかない? 「エセ専門家」を見抜く方法として、金利や経済成長率などの「必要とされるデータを用いないで答えが得られている」(p43)、は納得。2012/03/03