内容説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
本書は、近代岡山の社会事業の根幹とされた「岡山県済世顧問制度」が、民生委員制度(福祉)の先駆のみでなく、公衆衛生の揺籃であり、岡山県独自の愛育委員制度の源流でもあることを、明治から昭和前期までの時期に焦点を当て、実証するものである。
目次
序章 本研究の課題と目的・対象・方法
第1章 近代の岡山における社会事業の概要と変遷-岡山県済世顧問制度を中心に
第2章 済世顧問と公衆衛生に関する研究の動向と課題
第3章 公衆衛生と「防貧善化網」の概念-ヘルスプロモーションの理念にてらして
第4章 「防貧善化網」の特性-初代顧問の地域分布、職業、年齢、首長・議員経験
第5章 「防貧善化網」の実相-初代顧問の事績と地域的展開
第6章 山本徳一と健康文化村の創成
第7章 母子保健活動における「防貧善化網」
第8章 土光午次郎と農村隣保事業-南野協会と子宝講
第9章 済世顧問と愛育村・愛育委員活動
終章 結論と展望-住民主体の健康を核にした地域づくりに向けて
資料