内容説明
「欧米の夢に適応するための努力を強いられてきた過程」である「近代」を、映画分析を通して、これからどう考えたらいいのかを問う。
目次
夢見られた近代
『千と千尋の神隠し』がひそかに美化する国の末路
死者の国の玉砕願望
「ビンラディン教」の福音
ターミネーターの逆説
『フイチンさん』と近代日本
イノセンスという呪縛
銀河鉄道の堂々めぐり
『華氏911』の虚構と現実
幻想としての『華氏911』
アメリカの終わりなき滅亡
さよなら日本の子供たち
宮崎駿と「論理の死」
ゴジラの夢見た本土決戦
怪獣王かく去れり
滅びの国の止まった時間
幻想政治学とは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
草生やすな
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我々が現実を認識しようとするとき、どうしても願望や価値観がはいってきてしまう。現実もフィクションとしての側面をもつのではないか?著者は物語を読み解いていくことによって、覆い隠したくなるような社会願望をあらわにしていく。とくに欧米コンプレックスについての指摘が鋭いと思った。あんなに努力したのに、日本人は欧米の仲間入りはできなかった。日本人の主体性、帰属意識はどなっているんだろう。欧米人にどれだけ近づけるかとかじゃないよなぁー?あと、この本は政治の本みたいだよ。2014/01/11
なか
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虚構にこそ人間のホンネが表れる。ポップカルチャーに込められたメッセージから、現実政治を考えていく。 ・欧米コンプレックス・日本人としてのアイデンティティの危機・総力戦からアメリカ迎合への日本の変節・敗戦の美化 2019/04/14
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