内容説明
『九(いちじく)探偵事務所』。街中のボロビルに看板を掲げた一室に寛ぐのは、銀髪の美少女「九」と黒ずくめの男「一(にのまえ)」。ふたりは、一つだけ願いを叶える「契約」によって魂を狩る、悪魔だ。九と一は今日も錆びたドアを叩く“人間”を待っている。人々の業と狂気を待ち望んでいる……。「なーんてね。オレたち、人間の所業に興味津々な、諧謔を理解する、とてもいい悪魔だよね、九」「うるさい。お前はカラスだ、一。バカなカラス。バカラス。てかお前もう喋んな。喋んなきゃ死ぬのか。じゃあ死ね」「ひどい!」常世は真昼の夢であり、終わらない夜である――新進気鋭が堂々放つ、鮮烈な現代奇譚!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅
8
『消失者』が1番好きだと思った。男性の作者であるのに女の子の世界のことをうまく書いてるな、と思った。弱者を見下すことで優越感に浸る……といったことは私にも覚えがあるのでとても痛かった。どうでもいいことだがネタに『半神』が使われていてそれに気付けたのが嬉しかった。2012/01/25
ソラ
7
内容(「BOOK」データベースより) 『九探偵事務所』。街中のボロビルに看板を掲げた一室に寛ぐのは、銀髪の美少女「九」と黒ずくめの男「一」。ふたりは、一つだけ願いを叶える「契約」によって魂を狩る、悪魔だ。九と一は今日も錆びたドアを叩く“人間”を待っている。人々の業と狂気を待ち望んでいる…。2008/11/29
ソラ
4
【整理・再読】2021/07/24
東西
4
話の形式は「しにがみのバラッド」を彷彿とさせますね内容はどす黒い感じですが2013/01/12
buudy
2
すげー好きな作品なんだけど、あまり周囲の評判は、と。想っているうちに歪んでしまった感情の形。「お別れに向けて」はなんだか個人的な理由で好き。最初に読んだ時は二話目の「僕のベティ・ブルー」に衝撃を受けた。扉絵のやり取りもすごい上手いし、言い回しとか言葉のセンスが非常に優れていると思う。たまたま買ってこれほど「当たった!」と思う作品もない。2011/12/02