内容説明
「公正中立」な視点という共同幻想に支えられながら、撮り手の主観と作為から逃れられないドキュメンタリーの虚構性と魅力とは何か? 情報が「正義」と「悪」にわかりやすく二元論化され、安易な結論へと導かれる現代メディア社会の中で、ドキュメンタリーを作る覚悟と表現することの意味を考察したエッセイ。自らの製作体験や話題の作品を分析しつつ、自問と煩悶の末に浮き彫りにした思考の軌跡。
目次
ドキュメンタリーに惹かれる
「客観的な真実」
オウム真理教を撮る
撮る側のたくらみ
フィクションとノンフィクションの境界で
わかりやすいマスメディア
全ての映像はドキュメンタリーだ
陽の目を見なかった企画
報道とドキュメンタリー
ドキュメンタリーの加害性
セルフ・ドキュメントという通過点
世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい
ドキュメンタリーは嘘をつく
ドキュメンタリー映画評
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
i-miya
43
2013.07.09(つづき)森達也著。 2013.07.08 1957、NHK『日本の素顔』仮説に基づく制作側の思考過程、をドキュメントの軸として表出する斬新なコンセプトをうちだした吉田直哉ディレクター-記録映画との訣別。 1962、牛山純一『ノンフィクション劇場』大島渚演出『忘れられた皇軍』。 日本人として従軍し、戦後韓国籍に帰ったがため、日本の社会保障も十分得られず、白衣の傷痍軍人として街頭に物乞い、韓国人たちの物語。 2013/07/09
i-miya
41
2013.06.18(つづき)森達也著。 2013.06.15 (解説=綿井健陽(Vジャーナリスト)) モリタツファン。 この時代と社会の要請なのだろう、仕方ない。 私が、モリタツの名をしったのは、1998、オウム評論全盛のころだったか。 映画、『A』の紹介記事(98.04.20)、TBS金平茂平の顔によく似ている。 一度世に出た記事は、怖い。 森は、目の前にある事象を、「こんなこともある」、「こうみえるかもしれない」「こんな真実もあるよ」まるで手製万華鏡のように、そっと提示する。 2013/06/18
i-miya
38
2013.06.23(つづき)森達也著。 2013.06.23 「自分の内なるドキュメンタリー」を書く。 マイケル・ムーアブーム。 『ボウリング・フォー・コロンバイン』。 ブッシュを名指しで批判、でマイケルの言動にカタルシスを感じたのであろう。 どこにでもある作品だ。 が、凡庸な作品だ、といってるのではない。 先住民や、黒人に対し歴史的に加害を加えてきたことから派生する他者への恐怖-アメリカ人がどうしても銃を放すことができない心理の背景に全面同意する。 2013/06/23
i-miya
38
2013.06.21(つづき)森達也著。 2013.06.19 作者は、一個人主体により切取られた世界(現実)の断面を素材としながら、加工され、再構築された世界観、そのメタファー(暗喩)=表現ジャンル。 (1)ベトナムのジャングルの黒人兵の内面。 (2)沖縄の親子三代の記念写真。(3)スーダンの難民の子、立ち尽くす、その見開かれた瞳孔。 私はかつて、TVプロデューサーでした。 主観は排除しろ、というけれど、できない。 座標軸。 2013/06/21
i-miya
38
2013.06.16(初読)森達也著。 2013.06.11 (カバー) 「公正中立」という共同幻想に支えられ取り手の主観と行為から逃れられないドキュメンタリーの虚構性と魅力とは何か? 情報が、「正義」と「悪」に安易な結論に導かれる現代メディアの中で、ドキュメンタリーを作る覚悟と表現することの意味。 自問と反問の末の試行の軌跡。 (あとがき-文庫) 時間の長短。 鯨の祖先、パジロザウルス・ケトイデスが生息していた、(1)新生代始新世後期から現代までの時間に経過(四千万年間)、2013/06/16
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